ベニキヌヅツミ 葉山 権太郎岩 Phenacovolva rosea
2010年 10月 31日
ツグチガイのところでホストクラブに通う貝の話をした。
このベニキヌヅツミも同好の志だ。
いやいや、ではなくて、ヤギ類をホストとする貝である、と言いたかった。
やはりあなたの色に染められたい、ということで付くホストによって色が決まるのだ。
葉山では、赤い色をしたヤギについていることが多く、これがデフォルトか。
ベニキヌヅツミによく似た貝で、シュスヅツミというのがいる。
葉山にも多い。
違いを見分けるのはなかなか難しいが、簡単に言うと、右の端のような白の縞のヒレのようなものがあるのと黄色のポチのあるのが、ベニキヌヅツミである。
デフォルト以外でも、白っぽいのやら黄色いのにもついていることもある。
これは、白っぽいヤギについていたベニキヌヅツミ。
…だと思う。
大きさは、10mm程度で、まだお子様。
ガキのクセにホストクラブ通いかよ。
だから、違うって。
このほくろ柄にポチッとオッパイの乳首のようなものがくっついているのが外套膜という。
貝を覆っている膜で、光を当てたり触ったりすると、貝殻の中に引っ込む。
この膜は、石灰質を分泌して殻をつくる重要な役割を果たしている。
黄色と薄紫の乳首が、淡い明かりが灯ったように実に綺麗だ。
これまで見たベニキヌヅツミガイの中で、一番の感動的美しさだとオッパイ星人である僕は涙ながらに思う。
しかし、残念ながらヒトのように大人になると黒ずんでくる。
というのは嘘です。
オレンジバージョンも。
うーん、お楽しみ中…。