メバル 葉山 権太郎岩
2010年 10月 19日
刺身良し、煮て良し、焼いて良し。
シャキッとした白身に、きめの細かな脂、噛めば噛むほど身の甘さと旨みが口の中に広がる。
特に、春から夏が旬で、納涼を兼ねながらの夏の夜のメバル釣りは、なかなか風流なものだ。
葉山の海にはメバルが沢山いる。
沖に出ると、何十尾の群れで餌であるシコイワシなどの小魚が来るのをじっと待っているのを見かける。
そのときのメバルの格好は縦になってホバリングをして上を見ている。
そして、餌を見つけた瞬間にパッと上昇して食いつくのだ。
この習性を利用した釣りが”イワシメバル”という。
生きたシコイワシの口か背中に釣り針をつけて海の中を泳がせる。
それを見つけた底近くにいるメバルは上に向かって猛然とダッシュしてイワシを食いに来る。
いくら餌になるために生まれてきているとはいえ、イワシだって簡単に食われたくはない。
イワシの逃惑う感触が竿先にピクピクと来るのだ。
おっ、来たぞ。
そして、その瞬間、餌と一緒に釣り針にかかったメバルは、強引に竿を下に持って行こうとする。
この釣りは、水深が浅いので軽い錘を、また、生餌なので喰わせを良くするために弾力があるペナペナな竿を使う。
したがって、腕に伝わるメバルの引きは物凄いもので、僕はすっかりこの釣りに狂ったように魅せられた時期があった。
釣り味良し、食味良し、こんな宝物のようなメバルが沢山棲んでいる葉山の海は実に豊穣であると思う。
でも、宝の山を見て指をくわえたまんまであるのだが。
今回は、ダイビングではなく、食いしん坊と釣りキチの視点になっていた。
メバルとは”眼張”と書く。
文章はそのうちゆっくり。。。