シロチョウウグイスガイ 葉山 権太郎岩 Electroma zebra (Reeve, 1857)
2010年 10月 15日
透き通った白いランプシェードのようだ。
これ、実は二枚貝なのである。
シロチョウウグイスガイ。
また、ウグイスガイといえば、この弧を描くラインが印象的だ。
形も美しい。
それこそ学名ではないが、ゼブラのような縞模様のおかげで、ガヤに紛れてあまり目立たない生き物だ。
クロガヤに擬態しているのだろうか。
外套膜による貝の擬態はよくあるが、この縞模様は貝殻に刻まれている。
大きさは15mmくらいなのだが、よく探すと、案外沢山見つかるものだ。
海の生き物は大抵捕食者に見つからないよう様々な防御策を講じている。
あるものは擬態し、あるものは擬装し、あるものは石の下やコーラルなどの中に隠れる。
その隠し絵のような世界を丹念に見ていくと、見えないものも見えてくる。
これが生き物探しの醍醐味なのだ。
後は老眼との闘いである。
最近はルーペ持参で壁と睨めっこをしている。
これは大瀬崎で見つけた黄色いシロチョウウグイスガイ。
黄色いガヤについていたので、キチョウウグイスガイと呼ぼうか…。
初めて見た。
キチョウな一枚である。