イバラカンザシ 葉山 権太郎岩 水路 Spirobranchus giganteus Pallas, 1766

1

d0175710_23031198.jpg

今日は昨日の風による波とうねりの影響が心配だったが、入ってみると水色はいいし気持ち良いダイビングでした。

さて、イバラカンザシ。

クリスマスツリー・ワームと英名で呼ばれるゴカイの仲間である。

クリスマスツリーみたいなやつは鰓冠といって、これで水中に漂うプランクトンなどの餌を獲って食べるのである。

そして、この根っこに隠れているのは、ワーム…ゴカイなのだ。

まあ、昔のクリスマスの日のキャバレーで三角帽子を被って盛り上がっているオジサンの派手な帽子だと思えばよい。

最近、そんなオジサンも絶滅危惧種になったなあ。

葉山で潜って苦節15年。

ついに、イバラカンザシを見つけたのだ。

けっこう感動と興奮だった。

水深、5mの潮通しの良い水路の壁に付いていた。

本州中部以南に生息するとされているので、相模湾東側以南ということか。

千葉には結構いるんだけどな。






2

d0175710_23031952.jpg

葉山には、ヒトエカンザシの仲間は無数にいて、宝庫だ、宝の山だ、と興奮しているのだが、イバラカンザシは見かけなかったのだ。

実は見落としていたりして。

これが、葉山のヒトエカンザシ。

3

d0175710_23125117.jpg









4

d0175710_23035135.jpg

沖縄のゴリラチョップで撮ったイバラカンザシ。

やっぱ南の海のはキレイだね。


[PR]

by 1colorbeach | 2017-07-02 23:04 | その他の葉山の海の生き物 (46)

フタスジウミケムシ 葉山・権太郎岩 

1
d0175710_938056.jpg


石を引っくり返していると、あわてて砂の中や石の裏に移動しようとする生き物がいる。
当たり前だ。
昼間は、石の下で惰眠をむさぼっていたところを、突然ガバッとやられては誰でも驚く。
ウミケムシもその一人である。
一人か。
実に綺麗で勇壮な姿だと思う。
しかし、ダイバーは大体コレが嫌いだ。
女の子は見せると必ず後ずさる。




2
d0175710_938819.jpg


ウミケムシは、ゴカイの仲間の多毛類に属する。
ご覧の通り、体の側面に見事なタテガミのような毛を生やしている。
しかし、この毛が曲者なのだ。
実は、これ毒針で、触れると刺される。
とても痛痒い。

でも、僕はコレ好きで、見つけると指し棒でヒョイと浮かせて泳がせる。
毛をヒラヒラと躍動させ、体をたわませて泳ぐ様は、なかなか見ものだ。
本州中部以南に分布する。
釣りの外道でも時々掛るそうな。
肉食なのである。




3
d0175710_9382119.jpg


コレは、大瀬崎で見つけたフタスジウミケムシ。
綺麗で好きなのだが、賛同してくれた人はまだいない。
[PR]

by 1colorbeach | 2013-12-23 09:39 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ヒトエカンザシ Serpula vermicularis

沖縄などと違って、葉山の海は彩が地味だ。
浅いところに珊瑚があるわけではなく、海草もたくさん生えている。
また、透視度の悪い濁っている日が多いため、特に葉山の海は暗いとも言われている。
一部を除いてだが、潜っている葉山のダイバーたちが暗いわけではない。

プリズムに通すと判るように太陽の光には様々な色が含まれている。
この光が海に入ると、波長の長い赤や黄などはまっすぐ海の水に吸収される。
従って、海の中でこれらの色は最初に失われる。
しかし、一度岩壁に強いライトの光を当てると、ステージの踊り子さんたちのように鮮やかにこれらの色が蘇ってくる。
踊り子さんに触ってはいけない。



1
d0175710_9415480.jpg

横幅10mm程度と小さいので、ライトで岩肌を撫ぜながら眼を皿のようにしてウミウシを探していると見つかることが多い。
暗い岩肌に人知れずポツンと咲いた可憐な花だ。
形状は、ちょうど彩り鮮やかな扇子を広げたよう。



2
d0175710_942531.jpg

しかし、これ、環形動物門多毛綱ケヤリムシ目カンザシゴカイ科に属するゴカイの仲間なのである。
石灰質で作った棲管という蓑虫の蓑みたいなものを岩などに固着させ、その中にいわゆるニョロニョロ虫の本体部分が棲んでいる。
きれいな扇子の部分は、鰓冠と言って、これで呼吸をするとともに餌となるプランクトンを捕らえる。



3
d0175710_9421687.jpg

写真下のほうの部分に、萎んだ朝顔の花のようなものが見える。
カンザシゴカイの仲間は、水流や光などの刺激を受けると、鰓冠を棲管の中に引っ込めるのだが、これは、そのときに鰓冠の蓋の役割をする殻蓋という。
車輪のようにカラフルで、キャンディを連想させる。
しかし、この中身がゴカイだとは…。

昔、キス釣りをしながら、昼飯のサンドイッチを食べていたのだが、夢中だったので間違って餌のゴカイの仲間であるアオイソメをつまんで食べてしまったことがある。

そんなのと間違うのか、と思うだろうがなんの海には魔物が潜んでいる。
そういうこともあるのだ。
で、ジャリっとした後に貝類の独特の香りと甘みが口に広がった。
しかし、生臭さも一緒に広がったので、+-ゼロ。
砂を洗って洗浄して、醤油をつけて食べたら、結構いけると思うが…。
[PR]

by 1colorbeach | 2011-09-19 09:45 | その他の葉山の海の生き物 (46)

オニイソメ 葉山 浅瀬 Eunice aphroditois (Pallas) 

初めてこの生き物を見たとき、海の中で思わずゲッと叫んでしまった。
レギュレーターは飛び、こんなのが接している海水と同じ海水を飲んでしまった。
ひょっとすると、精が付くかもしれない。
子供の頃はスカートめくりで、大人になったら海の中の石めくりを趣味としている僕としては、自ずと出会う機会が多い生き物である。
そう、転石の下に穴を掘って潜んでおり、葉山では普通にいる。
しかも、でかいのだ。



画像
d0175710_2372614.jpg
ご覧のとおりウミムカデという。
嘘である。
釣り餌などに使われるイソメと属を同じくする環形動物でオニイソメという。
普通のイソメも釣り針に付けようとすると必死で抵抗する。
その時、噛み付かれるとそれなりに痛い。
しかし、普通のイソメだったらせいぜい長さ10cmなのだが、これは太い上に70cmはある。
ちなみに、2009年に長さ3mのオニイソメが和歌山県白浜で採取された記録がある。

大きな顎を持ち、咬まれたら毒はないがかなり痛いそうだ。
こんなのに咬まれるほど近くに寄らなくても良いのにと思う。
と言いつつも、僕はこいつを見つけると指し棒でクルンクルン巻いては、海の中で蛇使いごっこをする。
同行者は男であっても、キャーキャー逃げ回る。
女の子は、AEDが必要となることもある。
良い子は真似をしないでください。



画像
d0175710_237427.jpg
一応全体はこんな感じ。
まだ末端は穴の中に入っている。
最初、洗濯機のホースかと思った。
ちょっと形はグロだが、よく見ると、茶色だの紫だのがキラキラしていて色合いは美しい。
和名はオニイソメだが、属名のEuniceとは元々はギリシャ語で、ギリシャ神話に出てくるネーレーイデスと呼ばれる海のニンフの一人だそうである。
この文化の違いはどこから来るのか…。
世界の暖海に分布しているようで、日本では本州中部以南に生息している。
[PR]

by 1colorbeach | 2011-08-10 23:12 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ニッポンフサゴカイ 葉山・権太郎岩 左沖 Thelepus setosus

気持ち悪いという人はいる。
僕は綺麗だと思う。
人それぞれだ。
世の中の男女のカップルがそれなりのバランスを保っているのはそういうことだと思う。
こんな…でも…
蓼食う虫も好き好き…とは言わない…言っちゃったか。



画像
d0175710_2231757.jpg
ニッポンフサゴカイなどというたいそうな名前が付いている。
葉山の水深10m。
石の裏に家(棲管)を砂で作って潜んでいた。
僕と出遭わなければぬくい幸せは永遠に続いたことだろう。
ここで眠りが破られた。
ごめん、世の中上手くいかないものなのだよ。

環形動物門多毛綱フサゴカイ目フサゴカイ科に属するゴカイの仲間である。
フサゴカイの仲間は、このように頭部に伸びたラーメンの塊のような触手の束を持つ。
この触手をワサワサと伸ばし、プランクトンなどの有機物を食べるのだ。

実に奇妙な生き物だが、実に造形的に美しい。
でも、これが魚にとっは美味しいご馳走なのだ。

人が食べても美味しいとは思うが、僕は食べない。

画像
d0175710_2233080.jpg

[PR]

by 1colorbeach | 2011-06-08 22:01 | その他の葉山の海の生き物 (46)

チンチロフサゴカイ 葉山・浅瀬  (Loimia verrucosa ) 

メデューサというギリシャ神話に登場する怪物がいる。
見たものを石に変えるといわれる、髪の毛が無数の毒蛇である、それはそれは凄い怖いオバサンだ。
オネエサンかも知れないが、遭ったことがないので良く分からない。
隣に住んでいなくて良かったが、海の中で出遭った時はこのメデューサを思い出した。



d0175710_21452643.jpg

チンチロフサゴカイという。
メデューサとか怖いとか言っていながら、名前はズッコケだ。
一応、ちゃんとした和名なのだが。
環形動物門多毛綱フサゴカイ目フサゴカイ科に属するゴカイの一種である
円筒型の蛇腹のような体をしており、白いまだらがある。
メデューサの髪の毛のように、頭の部分から口触手がワサワサと出ている。
この触手に生えいている繊毛で、水中の有機物などを集めて食べる。
ピンク色の斑紋が綺麗きれいだ。



d0175710_21454477.jpg

このチンチロフサゴカイ、浅場の石の下におり、このように貝殻や砂粒を固めた棲管の中に棲んでいる。
石の下からこの目立つ触手をあちこちに伸ばし広げているので、潜んでいることがすぐ分かる。



d0175710_2146131.jpg

やってはいけないのだが、巣穴から出して海中で泳がせると体をくねらせ触手を絡ませ、実に面白い。
虐待で、お疲れになって丸まって休んでいるところである。

ちなみに、メデューサは、海の神ポセイドンの愛人といわれている。
[PR]

by 1colorbeach | 2011-05-03 21:52 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ケヤリムシ 

Sabellastarte japonica (Marenzeller) 葉山 権太郎岩


干潮時のタイドプールなどで、筒の中から、打ち上げられた花火のようにそよいでいるものを見かけることがある。
これがケヤリムシだ。
環形動物門多毛綱ケヤリムシ目ケヤリムシ科に属する生き物で、いわゆるゴカイの仲間である。

d0175710_22213385.jpg

花火の付いているワサビのような黄色っぽい筒は、泥などを分泌物で固めて作った棲管と呼ばれ、この中に本体のゴカイが潜んでいる。
そのゴカイの頭についていて筒から顔を出している大玉花火は、鰓冠と呼ばれる触手で、海中のプランクトンを摂取したり呼吸をしたりするものだ。
近づいたり光が当たったりすると、アッという間にこの鰓冠を棲管の中に引っ込めてしまう。
ケヤリムシという名前の由来は、この花火を大名行列の先頭を行く毛槍に準えているところからきている。

d0175710_22214835.jpg

僕はこのケヤリムシの仲間が大好きだ。
やはり綺麗なものはいい。
汚いものほど綺麗なものを求めているわけではない。

海の中で、ケヤリムシを見つけると必ず挨拶代わりに写真を撮る。
が、最近は、義務的で愛がないと反省している。
美人は慣れるというからなあ。

いつか海の中に鋏を持っていって、この棲管を切り裂いて、中のゴカイとご対面したいと思っている。
美しい思い出は美しいままにしておけ、という善意の声が聞こえてくるが、いつまでこの衝動に耐えられるだろうか。

その時は、“自然保護派ダイバーさん”許して。

d0175710_2222016.jpg

[PR]

by 1colorbeach | 2011-02-18 22:24 | その他の葉山の海の生き物 (46)