オオウミシダトウマキクリムシ  葉山 権太郎岩左沖 Annulobalcis yamamotoi

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オオウミシダトウマキクリムシは、オオウミシダという棘皮動物門海百合綱ウミシダ目オオウミシダ科の生き物につく、軟体動物門腹足綱翼舌目ハナゴウナ科の貝である。
舌を噛んだ。
ムシと言ってもカイであり、モミジガイと言ってもヒトデということのようなもんである。
これは、この日曜日に浅場で見つけたもの。
バディが止まって動かないので寝ているのかと思っていたら、この貝を見つけていた。
息をしていて良かった。
この貝、大きさは、8mmくらい。




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オオウミシダは、葉山のあちこちの岩場に根を生やしたようにくっついて黒い羽のような腕を海流にそよがし餌を獲る動物である。
そして、この貝は、その根元に巣食っているのだ。
よく言えば同居で悪く言えば寄生だ。
でも、実に綺麗な色合いなのである。
これは、貝殻の色ではなく、軟体が透けて見えているものだ。
初めて見たときは、この世のものかと思うほど感動したのを覚えている。
しかし、オオウミシダとの色のバランスは思うように取れないわ、オオウミシダの腕は邪魔だわ、要は僕の腕は悪いわで、なかなか被写体としては難しい。
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by 1colorbeach | 2011-11-30 22:04 | 貝 (40)

ネズミウミウシ 葉山 オーバーハング Platydoris tabulata(Abraham, 1877)

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ネズミウミウシというのだが、何でだろう。
これまで、あらゆる想像をしてみたが、これとネズミとの共通点が浮かんでこなかった。
僕の想像力の欠如か、名前をつけた人の思いが伝わらないのか。
最近、パソコンのマウスに似ていなくもないかなあと、無理やりイメージをダブらせることに成功した。
まあ、それはそれで良かった。



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「本州のウミウシ」(ラトルズ)によれば、特徴は、
外套膜が幅広いこと、
外套膜の周縁が波打つこと、
体地色は淡い黄色で暗褐色の細点があること、
地色が露出している部分が左右対称に2~3対あること、
などだが、これはちょっとノッペリした感じだ。

オーバーハングの転石下に張り付いていた。
葉山では普通にいる。
地味だが、丸まっこくて、触角とか二次鰓とかチマッとしていて、なんとなく可愛いと思うのは僕だけかも。
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by 1colorbeach | 2011-11-23 19:28 | ウミウシ (58)

オノミチサンゴ  葉山 権太郎岩沖 海老岩すぐ先 Dendrophyllia cribrosa

葉山といえば、オノミチサンゴだ。
ずーっと葉山が北限かと思っていたら、山形とか秋田とかあっちそっちにあるらしい。
模式産地は尾道だろうと思うが、相模湾にもかなり群生しているようだ。



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ポリプを開いて綺麗だ。
このオノミチサンゴ、大事なランドマークなのだ。
ポイントを巡るときや岩を渡り歩くときの目印になる。
僕が知る限りでは、葉山には、4箇所ある。
本当はもっとあるらしいのだが、大常連Kさんの教え方では分からない。
とんでもない沖にも行くし。
以前ハート型の大きなのがあったのだが、台風か何かで壊れてしまった。
愛は永遠に不滅ではないのだ。



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同じような写真。
何が違うのか。



そう、ちゃっかりオキゴンベがたかっている。
前の写真と見比べてみると面白い。
このサンゴは、水深15m、エビ岩の先にある枝ぶりの良いやつだ。
ちょうど斜面になった根の中ほどに付いている。
他には、低い岩についていたり、根のてっぺんに付いていたりとマチマチだ。
共通しているのは潮通しがよいことだろうと思う。

台風などで、枝が折れるのは仕方ないとしても、触ったり蹴ったりしないよう大事にしてほしいと思う。
生き物たちの大切な隠れ家だし、これ自体立派な動物だ。
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by 1colorbeach | 2011-11-19 17:49 | 刺胞動物 (25)

オキナワアカシマホンヤドカリ 葉山 権太郎岩沖 Boninpagurus pilosipes (Stimpson, 1858)

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あちこちにいるヤドカリなのだが、これまでちゃんとした名前がなかった。
ボニンパグルスの一種…、つまりBoninpagurus sp.と呼ばれていた。
それがこの度、千葉県立中央博物館の駒井博士らのご努力により、このヤドカリが小笠原のBoninpagurus acanthocheles、沖縄のPagurus pilosipesと、形態、DNAなどから同一であることが分かった。
ただし、いずれさらに詳しくDNAを調べれば、違った結果が出る可能性もあるかもしれないとのことなのだが、とりあえずは良かった。



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このヤドカリ、アカシマホンヤドカリに似るが、第一触角に黒のリングのあることが特徴だ。
(ないものもいるらしい。)
眼がキラキラしていて可愛い。
葉山では、浅場から深場に生息しているが、沖のトサカにこればかりまとまってくっ付いているのを見かけることがある。

なお、実は大した協力もしていないのに、過分にも論文で謝辞までいただいてしまい恐縮している。
引き続き、葉山で生き物観察に磨きをかけなければと思う。
その前に、辞書と首っ引きで英語の論文と格闘しなくてはならない。



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by 1colorbeach | 2011-11-12 23:27 | 甲殻類 (61)

ムラクモキヌヅツミ 葉山 権太郎岩沖 Phenacovolva subreflexa (A.Adams&Reeve,1848)

だと思う。

葉山でセルフで潜っているイントラさんから、変な貝を見つけたんだけどと画像が送られてきた。
何だ、ムラクモキヌヅツミみたいジャンか。
何!!! ムラクモ!!! ということで、二日酔いで朝寝を楽しんでいたのだが、昼飯も食わずに、いや、喰えずにお昼過ぎから葉山に出かけた。



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権太郎岩の沖、教えてもらった低い岩のウミカラマツに付いていた。
ウミウサギガイの仲間である。
感激。
いるんだねえ。
去年、某ショップが何気にログに書いていたんだが、親交がないので聞けず仕舞いだった。
色々探していたのだが、こんなところにいたとは。
要はスルーしていた岩なのだ。
ここにはいないだろうという先入観が一番いけないなぁとつくづく思う。



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殻高は30mmくらい。
殻は薄く長く、紡錘形だ。
外套膜は非常に変異が激しい。
白がベースで小豆色の縞が入る。
この縞なのだが、密度の濃いのやらザックリとしたヤツやら、網目、縦、あみだくじ模様など様々らしい。
別種と思うほどバリエーションがあり、もっとも困惑しやすい種の一つと言われている。
本州沿岸では、普通種らしいが葉山では稀。

ちなみに、ホストのウミカラマツは六放サンゴの仲間で動物である。
湯がいてお浸しとかにしてはいけない。
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by 1colorbeach | 2011-11-09 21:17 | 貝 (40)

オハグロベラ 葉山 Pteragogus aurigarius (Richardson,1845 )

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千葉県・新潟県以南に分布する。
葉山のどの水深にもいる馴染み深い魚である。
これはオス。
全体として黒く、婚姻色バリバリである。
黒い鱗に黄色い縁取りが特徴的だ。
背鰭の第一第二棘が長く、目下に刺青のような紋様がある。
オスは縄張りを作りメスを呼び込むが、時々、オス同士で喧嘩しているところを見かける。



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海草の中に身を潜めるオス。
時々こうやって、ダイバーを見ていることがある。
人懐こく、警戒心は薄い。
名前の由来は、黒いはっきりとした鱗をお歯黒に例えたようだ。
江戸時代の既婚の女性がやってたやつである。
気持ち悪いと見るか、猟奇的と見るかは趣味の分かれるところだ。
どっちも良くない例えだったか。
このお歯黒、虫歯や出産による歯の衰えの予防に効果があったそうな。



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まだお子様である。
メスだ。
子供はみんなメスで、そのうちの強いのが性転換してオスとなる。
これは、アカヒトデの股をくぐったツーショット。
海の中で笑ってしもた。
ヤラセではない。
言いきかせても言うことを聞くとは思えない。
メスは、体色は、赤緑っぽく目下に横縞が入る。
また、この写真では、よく見えないが腹部に紫色の小紋がある。



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これは、オスに転換し始めているメス。
体色は赤く腹部に紫色の小紋が散りばめられてはいるが、オスの特徴である背鰭の第一第二棘が長くなってきている。
寝そべっていた。

この魚は見栄えも悪く不味いと言われている。
しかし、綺麗な白身であるので、醤油と豆板醤と胡麻などで漬けなどにしたら美味いかもしれない。
まだ、未食。
顔を見ていると食べられない。



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by 1colorbeach | 2011-11-03 19:24 | 魚 (89)