コボレバケボリ 葉山 権太郎岩右沖 Dentiovula colobica   Azuma & Cate, 1971


ウミウサギの仲間は、宿主であるヤギやトサカなどに付く。
ウミウサギの軟体は外敵から身を守るため、この宿主に形状や体色を似せ擬態する場合が多い。
まあ、何をトチ狂ったかトラフケボリのように逆に派手な色で自らを鼓舞するのも中にはいるが。(警戒色という説もある。)
人間と同じで、一般的にケバイのには手を出してはいけない。



d0175710_16264658.jpg

擬態の名手といえばウミウサギ多しと言えども、コボレバケボリは横綱格であろう。
完全にヤギと同化していて、実に見つけにくい。
色といい、ポリープのような突起もお見事である。
分布は千葉県以南で、ちゃんと探せばかなりいるようだ。



d0175710_1627466.jpg
このコボレバケボリも実に見事。
トゲナシヤギだと思うがこのホストと実に相性が良い。
普通でもなかなか探しにくい上、これは5mmくらいの小さいやつだった。
岩と岩の間の狭いところを何気に通り過ぎようとしたときに、偶然目に入った。
この白いフジツボのような貝を付けていなかったら見過ごしていたかもしれない。



d0175710_1627238.jpg

これは、殻である。
美しい。
シルバーのベースにオレンジ色っぽいボヤッとした3本のラインが入っている。
長さ(殻高)10mmくらい。
殻が見たくて、ヤギにたかっているヤツの軟体を突付いてみたらポロリとこぼれ落ちた。
これがホントのコボレタポロリなんちゃって、お後がよろしいようで。
[PR]

by 1colorbeach | 2011-10-22 16:36 | 貝 (40)

イソギンチャク の仲間1  葉山 権太郎岩右沖

権太郎岩の右の沖の岩場に毎年レアなウミウシが見つかる場所がある。
水深は17m。
キャラメルウミウシ、クリヤイロウミウシ、オセザキオトメウミウシ、謎のミノウミウシたちなど、老眼の僕の眼にも見えるレア物にこれまで出会った。
眼が見えていたら、もっとレア物と出会っていたろうが、見えないものが見えるとろくなことはない。
しかし、この場所、まったく何にもいないことの方がはるかに多いので、"一発小物場所"と呼んでいる。
で、いないときに限ってこんなのを見つけてみる。


d0175710_21513294.jpg
イソギンチャクである。
色々と調べたのだが、名前は分からない。
で、色をよく見てみると、オレンジ・ピンク・グリーン・薄紫・薄茶・白など実に複雑だ。
得意の指でも突っ込んでみようかと思ったがやめた。
見知らぬイソギンチャクはどんな毒があるか分からない。
一度、魚を丸呑みするところを見たいとは思っているのだが指は…。


d0175710_21514378.jpg
すぐ隣の岩についていた前の画像のものとは違う別の個体。
色はやや薄いが、多分同じ種だ。
この辺り一帯にこのイソギンチャクは生息しているようだ。
僕もイソギンチャク図鑑なる、多分、初版を超えていないであろうマニアックなものは一応持ってはいる。
しかし、掲載されていない種類は沢山あるし、分類もそんなに進んでいないのでこの辺が限界か。
でも、形の面白さ、色の美しさは捨てがたい魅力があると思う。
花虫とは言ったもんだ。
ひたすら写真だけは撮り続け、いつか名前の付く日を心待ちにしようと思う。

d0175710_2152770.jpg

[PR]

by 1colorbeach | 2011-10-15 21:57 | 刺胞動物 (25)

ヒメマダラウミウシ  葉山 権太郎岩沖 Dendrodoris guttata (Odhner,1917)

1
d0175710_11542270.jpg
葉山の水深12m。
石の下で縮こまっていた。
ウミウシかな?と思って、石の上に置いた。
ベラたちが寄ってきたが、手を出さない。
ウミウシだ。
段々とほぐれてきた。



2
d0175710_11543530.jpg
ヒメマダラウミウシである。
クロシタナシウミウシと同種?と言われている“マダラウミウシ”に体色などは似ている。
ヒメマダラなら、もう少し橙黄色であるべきなのだろうし、黒斑がもっと丸いかと。
しかし、不規則な”マダラ”の背面の黒斑と違い、配列が規則的であるし気持ち淡白色で囲まれている。
触角も先端が白く、ヒメマダラかなあと。
東北以南に分布するが割と稀であるそうだ。
あんなところで出会えるとは思わなかった。
[PR]

by 1colorbeach | 2011-10-08 12:00 | ウミウシ (58)

ニジギンポ 葉山 権太楼岩 Petroscirtes breviceps (Valenciennes,1836 )

d0175710_1905052.jpg

セサミストリートのオスカーたちである。
えっ、複数じゃないし、ゴミ缶じゃないよって?
いや、間違えた、ニジギンポというギンポの仲間である。
これは葉山の沖の水深17mで見つけた。
牡蠣殻の中から仲良く3尾で顔を出していた。
可愛い。
この牡蠣殻、メスの産卵場所でもあり、オスが卵を守る場でもある。
でも、なぜ3尾?



d0175710_191661.jpg

水深9m。
このオスはサザエの殻に産み付けられた卵を守っている。
孵化するまで頑張るのだ。
オレンジ色のブツブツが卵。
魚っていうのは、大抵卵はオスが守る。
霊長類の頂点に立つ哺乳類のオスの方々に、爪の垢でも飲ませてやりたいと思っているかもしれない。



d0175710_1913538.jpg

これは、ポッカのブラックコーヒーの空き缶だ。
ニジギンポの名前の由来だが、この縦縞を虹に例えたものかと思う。
ちょいと地味な虹である。
その分、顔に愛嬌があるので、ファッションは地味だが顔は派手でといったところか。
葉山の浅場から深場まで、あちこちで見かける普通種だが、どことなく遭えると嬉しいし憎めない魚である。
本州から熱帯地方までの内湾の岩礁域に分布する。
[PR]

by 1colorbeach | 2011-10-02 19:05 | 魚 (89)