小魚 葉山 浅瀬 

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暖かい葉山の浅瀬。
ダイビングから上がってきて一しきりここで遊ぶのが好きだ。
ウミウシ、甲殻類、ギンポ、ハゼの仲間などの小さな生き物の天国。
ドライの季節はオシッコの我慢ができる限り、ウエットの季節はずっといる。
時折、小さな小魚の群れも入って来る。


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小魚で美味しいのは、やはりカタクチイワシか。
刺身はもちろん、そのまま天麩羅、煮付けなど何で食べても最高だ。
シラスの親でもあり、釜揚げシラス、生シラスは葉山の名物だ。
また、葉山には、キビナゴも群れで廻ってくる。
キビナゴは、関東ではそう食べられている魚ではない。
もともとは南の魚で、鹿児島の郷土料理には欠かせない素材だ
刺身や一夜干しの焼いたものなどは絶品。
DHAやカルシウムも豊富だという。
西伊豆の小下田に「味千」という、キビナゴ寿しの店があるが、これを楽しみに雲見に潜りに行く。
やはり、ここでもダイビングは二の次だ。
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by 1colorbeach | 2011-07-30 16:49 | 魚 (88)

フクロムシ 葉山 権太郎岩沖  Rhizocephalan barnacle

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トガリオウギガニを見つけた。
葉山には多いオウギガニの仲間だ。
甲が扇の形をしていてオウギ、目と目の間の額が盛り上がっているのでトガリ。
しかし、よく見るとどうも歩き方がおかしい。
で、後ろから見てみた。



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ふんどしがめくれている。
Oh! モーレツだ。
古いか、ローザちゃん。
何か変だ。
ふんどしとは、カニの腹にある腹節の通称で、生殖器のカバーみたいなもんである。
だから、ふんどし。
オスはこれが二等辺三角形っぽく、メスは抱卵をするので包み込むように幅広く丸みを帯びている。
ヒトのメスのふんどし姿も魅力的ではあるが、カニのふんどしのことを英語ではエプロンというらしく、こちらの方がはるかに品は良い。
で、ひっくり返してみた。



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案の定、フクロムシがついていた。
なんと、カニと同じ節足動物で、分類上はフジツボに近い恐ろしい生き物なのである。
なんで恐ろしいかといえば、丸い袋みたいなのはフクロムシのメスのエキステルナという卵巣と卵の入った生殖器でカニのお腹に寄生しているのだ。
気持ち悪いと言って、帰りに駅のごみ箱に捨ててはいけない。
一方、カニの体内にインテルナという紐の様な器官を入れて、カニから養分を摂取している。
ちなみに、このことを intel inside ともいう。

また、この生き物のオスが面白い。
たまに人間にも歩く生殖器みたいな輩がいるが、オスは生殖器以外はほとんど退化していて小さくなってエキステルナの中に埋まっている。
いわゆる蚤の夫婦で、専門用語では矮雄という。
猥雄ではない。

フクロムシに寄生されたカニはホルモンバランスを失い、生殖能力を失う。
寄生去勢というのだが、そのため、本来カニが生殖のための蓄えた養分はフクロムシに行くことになるのだ。
ちなみに、「帰省虚勢」とは、国に帰って田舎の友達に、実は不幸なのに都会ではハベリ良くやっている振りをすることを言う。
特に、生殖能力を失ったオスのカニは、ふんどしが幅広くなりメス化し、エキステルナを自分の卵だと思い後生大事に守り育てることとなるのだ。
ゾンビ化…悲劇という言葉はこのためにあるのかも。
結果としては煩悩は断ち切れるが、実に恐ろしいことじゃ。

「ちなみに」という語句が今回2箇所で使われていますが、その場合、その後に続く内容は嘘ですのでご注意願います。
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by 1colorbeach | 2011-07-24 23:49 | 甲殻類 (61)

マンリョウウミウシ 葉山 権太郎岩 Hoplodoris armata (Baba, 1993)

安い宿泊施設のトイレでは、足裏イボつき健康草履が使用されていることが多い。
あんなもの買う人がいないので、メーカーがトイレ用に大量放出でもしたのだろうか。
便所草履と呼ばれることもある。



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これは、見様によっては便所草履にも見えるがそうではない。
マンリョウウミウシという。
ボツボツを、植物のマンリョウの実に例えたのだろうか。
赤くないではないか、と突っ込まれそうだ。
あるいは、万両小判なのか。
鶴は千両亀は万両…、ちょっと違うか。
いずれにせよ、同属にセンリョウウミウシというのがいるので、由来はどちらかだろう。

葉山の水深10m。
すり鉢のようになっている岩壁でウミウシを探していた。
今日は不作だなあと思ってふと底を見ると見つけた。
かなりの高スピードで移動中だった。
50mmくらいの個体だ。

よく見ると、なんと左下にシラユキウミウシのチビが写っている。
海の中では気付いていなかった。
霊とかが写っているよりは遥かに良い。



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これは、水路にいた交接中の2個体。
面白いことに、メリベまでがこの宴に参加している。
オブザーバーか。
石を返したらあわてて離れていった。
この姿で何が恥ずかしいのだ?
失礼しました。

当然こんなウミウシなのでダイバーには人気はない。
僕は好きだが。
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by 1colorbeach | 2011-07-21 23:03 | ウミウシ (57)

コモンウミウシ 葉山 権太郎岩 Chromodoris aureopurpurea Collingwood, 1881

白のベースに薄紫の紋の縁取り。
触覚と二次鰓も薄紫。
そして、背を覆う黄色い小紋。



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綺麗なウミウシである。
また、この子はプックリとしていて実に可愛い。
でも、その割りにこのウミウシ人気はない。
普通に結構沢山見かけるからである。
で、Common ウミウシ…という訳ではない。
プックリはウミウシでもヒトでも好みはあるが僕は好き。
森三中はギリギリ限度の外か。



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葉山では、わりと水深の浅いところから深いところまでまんべんなく見つかる。
これは、だいたい大きさ20mmくらい。
ただ、見つけようとしても簡単に見つかるわけではなく、ある時はやたらと見かけることもあるし、まったくいないこともある。
だいたい探そうと思って探していないが、何気に岩の壁面で見かけることが多い。



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これはお子様。
5mmないかも。
僕のコンデジの限界か。
色合いが落ち着いていて、親よりも子供の方が大人っぽい気がする。
なんと石の下にいた。



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ヒトエカンザシとのツーショット。
かなり必死で、ファイト一発みたいだ。
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by 1colorbeach | 2011-07-17 21:09 | ウミウシ (57)

クモガニ 葉山 オーバーハング沖 Oncinopus aranea

なんか臭うのである。
何がって、ウエットスーツがである。
去年、よく水に浸けて洗剤で洗い乾かし、ファブリーズをほぼ一本分まぶして保管しておいた。
この日曜日、今年初めて出して着ようとしたらなんか臭うのである。
気のせいかもしれない。
しかし、自分のながら、オシッコの臭いはしつこい。
人のでなくて良かった。
一応、いつもエグジットの際に海水を入れて流してくるのだが。
もう、人前でウエットスーツは脱げない。



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さて、オシッコウエットスーツで潜った海は、透視度3m。
ドヨーンとしていた。
別に僕のオシッコのせいで濁っていていた訳ではない。
左の沖へ出てぐるりと回ってきた。

オーバーハングの先の石をひっくり返していると、なんか固まっている。
キャンピングデーブルの足をたたんだような感じだ。
色が黄色なので目立つ。



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クモガニである。
この仲間はたくさんいるが、これは、ザ・クモガニ。
二等辺三角形のような甲の造り。
中ほどがグッとくびれていて、特徴的だ。
アケウスに似るがカイメンなどは付着させていない。
砂地のごろたの混じったところや砂泥地などに生息する。
分布は房総半島以南だが、葉山では珍しい。




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このカニ、歩く様が面白い。
クモのように長い足をギコギコさせて、大股で歩く。
ポパイの彼女のオリーブオイルに足が8本付いたようなものだ。
見ていて非常にコミカル。
触れると前出の写真のように脚を綺麗に折りたたんで固まる。



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前から見ると犬のチンチンだ。
あっ、芸としてのチンチンである。
鋏脚が短くて可愛い。
大瀬崎の砂地では何度も見ているが、葉山でも会えるとは。

オシッコウエットスーツと笑わば笑え、自慢ではないが今日も水中で2回オシッコをした。
エンガチョダイバーだ。
別に開き直っているわけではないが、そう聞こえるかも。
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by 1colorbeach | 2011-07-12 22:33 | 甲殻類 (61)

ゴホンアカシマホンヤドカリ Pagurus quinquelineatus( Komai, 2003)

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マニアックなヤドカリを一つ。
ゴホンアカシマホンヤドカリである。
葉山では、だいたい一年中見かけるヤドカリだ。
これは、オーバーハングの石の下にいた。



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このヤドカリの特徴は、体色は赤褐色だが、脚は紫色っぽい透明感があり毛深い。
ホンヤドカリであるから右の鋏脚が大きい。
第一触角は褐色で、第二触角には白いブチブチッとした点がある。
なぜ、ゴホンアカシマかというと、歩脚に縦の赤縞があり、これが5本あるからだそうな。

はっきり言って葉山じゃ誰も振り向かない生き物かもしれないけど、普通種である。
人知れずひっそりと、しかも沢山いる。
探すとなかなか楽しいのが葉山の海である。
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by 1colorbeach | 2011-07-09 09:45 | 甲殻類 (61)

マヒトデ 葉山 権太郎岩左沖 Asterias amurensis  Lütken, 1871

だいたい「マ」がつくと、その種の代表選手を表す場合が多い。
マダイとかマダコとかマアジとか…キリがないので止めるが。
これも、マイヌとかマネコとかマウシとか…キリがないので止めるが、哺乳類には見かけない。
例外的に、マニンゲンとかマオトコとかマーライオンというのはいるが…キリがないので止める。
早く更生しなくてはならない。

ヒトデもそうだ。


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マヒトデである。
日本沿岸ではもっとも普通に見られる大型のヒトデである。
この不規則なイボ状の棘の密生と腕の根元のくびれが特徴的である。
ベーシックな色は黄色だが、色彩変異が著しい。
ご覧のとおり、これは、実に美しい青といっていいかどうかの色合いだ。




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これが、ベーシックな色か。
マヒトデは、近年大発生し、漁業に大きな打撃を与えている。
魚介類の死骸のほか、ホタテガイやカキなどの漁師の儲けネタである貝類を捕食するのだ。
また、タンカーなどのバラスト水に混じって、本種が分布していなかったニュージーランドやタスマニアにも分布が及び問題となっている。
始末の悪いことに、体にサポニンの類の毒を持っているため、他の生き物に食われにくいときている。

しかし、もともとは生物界のバランスの中で生きてきたものなのだろうと思う。
何がきっかけで大発生したのかはわからないが、悪者呼ばわりされているのは忍びない。

ちなみに、葉山ではポツポツ見かける程度である。
大型で色合いが美しいので、遭えるとうれしい。
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by 1colorbeach | 2011-07-04 21:25 | その他の葉山の海の生き物 (46)