ウミイチゴ 葉山 権太郎岩沖 Bellonella rubra

葉山の沖合いに、岩と砂が混じった一帯がある。
ここは、潮通しが良いせいか、トサカなどのソフトコーラルがたくさん付いている。
暗い海の中でボーっと浮き上がる彼女たちの姿は実に幽玄な雰囲気を醸し出す。
大好きな場所でマッタリと生き物探しをするのはとても楽しいことだ。



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ウミイチゴという。
イチゴ色に白のフサフサ。
たしかに、海イチゴだ。
刺胞動物門花虫綱ウミトサカ目ウミトサカ科に属する。
いわゆるソフトコーラルと呼ばれるサンゴの仲間で、動物なのだ。
白い花のようなものがポリプと呼ばれるサンゴ虫の個体で、これが集まってウミイチゴを形成している。(群体)
サンゴ虫はいつもは引っ込んでいるが、潮が動くと餌となるプランクトンが流れてくるので、ムクムクと起き出しては食べる。
また、明るいところは嫌いなようで海の暗い日の方が元気な姿を見かける。
実に綺麗な生き物で、いつも見とれてしまう。



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先ほど、「彼女たち」と書いたが、実は男だったようだ。
海の中で笑ってしまって、マスクに水が入った。
綺麗なウミイチゴのイメージが壊れた日。
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by 1colorbeach | 2011-05-27 23:54 | 刺胞動物 (25)

ヒラスカシガイ 葉山 権太郎岩の水路 Macroschisma dilatatum (A.Adams,1851)

日ごろ葉山では、一生懸命ひたすら石めくりをしている。

子供の頃、「ハレンチ学園」という漫画がはやっていた。
ヒゲゴジラなど奇妙で個性的な先生が率先して女子生徒のスカートをめくりお仕置きをするという、かなり倒錯したマニアックな漫画で、社会現象ともなった。
もっとも作者はハレンチ教師の告発のために描いた旨の発言をしているようだ。
当然のことながら、アホなPTAとか教育委員会とかの攻撃の的となった。
僕はまじめな小学生だったので、爺やから止められ、こんな漫画は(読みたかったが)読まなかったし、スカートめくりなども(やりたかったが)やったことがない。
その、反動が海の中の石めくりとなっている(と推測する。)。



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石をめくっていると時々宝物が現れる。
海の生き物は、敵に襲われないよう周りに同化して大抵地味なのが多いのだが、派手なのが出てくると嬉しくなる。
白いパンツばかりではつまらないということと同じだ。

これは、ヒラスカシガイという(と思う。)。
ご覧のとおり、楕円形の平たい貝殻に比べて極めて軟体が大きい。
この貝の白い部分に穴が開いていて、それでスカシ。
この穴から水管を突き出して呼吸するのだが、残念なことにこれは引っ込んでいる。

岩手県以南の浅海に棲んでおり、貝殻は海岸で普通に見つかる。
しかし、石の下に潜むため、生体となるとなかなか出会うのは難しい。

貝殻の色といい、軟体部の色といい、なかなか綺麗な貝だ。
これを見ると、やはりウミウシも貝の仲間だというのが頷ける。
気持ち悪いという人もいる。
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by 1colorbeach | 2011-05-22 22:45 | 貝 (40)

ツノゲミノウミウシ 葉山 権太郎岩

だと思う。
好きよ、でもね、たぶん、きっと、…。
またまたレア物発見をやってしまったかも。

ダンゴウオに沸く葉山。
だいぶ魚たちの群れも増えてきた。
沖の砂場ではニシキハゼの若者たちがすいすいと泳ぎ、スズメダイやネンブツダイたちが群れ始めている。
そんな中でダイバーの群れで賑わっているメインポイントを尻目に、一人ポツンと壁とにらめっこをしていた。


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ジッとしているとすぐにおしっこをしたくなるのだが、仕方ない。
葉山の水深10mの誰も覗かない壁でウミウシ探しだ。
そしたら、白とオレンジ色の10mmくらいの物体が移動中であった。
ちょっと見は、ミドリガイ系?
老眼なので許してほしい。
ルーペでよく見ると、サキシマミノウミウシのようである。
とりあえず、写真を撮った。



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家に帰って調べたのだが、よくわからない。
似たようなのはたくさんいるが、よく見るとどうも違う
困ったときの「大瀬崎 海の案内人 ちびすけ」頼みで、SOSを出した。
すぐに、ゆいちゃんから、「ツノゲミノウミウシに似てますねぇ…」とまったりした返信があった。
どうも、奄美大島より南のウミウシである。
多分、葉山では初めての報告かもしれない。
もし、ツノゲならば、サキシマミノウミウシ科であるので第一印象の勘は鈍っていない。

しかし、何せ、最近、ヨコジマキセワタを、「珍しいヒラムシですねぇ~」とのたまった程度なのだ。
情けない。
知識と「勘性」を磨かねば。

いずれにしても奥が深い葉山の海。
海だから当たり前か。
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by 1colorbeach | 2011-05-19 22:45 | ウミウシ (58)

ダンゴウオ 葉山 権太郎岩・浅瀬 Lethotremus awae

寒流系の魚である。
と書いたが、魚というより、食用蛙のオタマジャクシかスライムといった方が的を得ているかもしれない。
こんなことを書くと、スライムはともかく世の多くのダンゴウオファンに怒られそうだ。



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葉山では毎年冬から春にかけてダンゴフィーバーとなり、多くのダイバーが訪れる。
この時期、何処でダンゴを見つけたとか小さい天使の輪の付いたやつがいたとか岸壁の道路沿いのダイバーたちの話題はダンゴ一色となる。
これに、スナビクニンとウバウオが加わると、三色ダンゴとなる。
分類が違うか…。
これは、昨日の日曜日に見つけたまだ4mmのお子様。



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実は、僕はダンゴウオにはまったく興味がない。
もともとへそ曲がりな上に、自分の本質を何十年も隠し通してきた偽ミーハー嫌いである。
葉山では、ダンゴウオは浅場のエツキイワノカワという舌を噛みそうな名前の海草に付いていることが多い。
この海草はあちこちに生えているのだが、ダンゴ探しはしていないので、まったくスルーしていた。
しかし、ある日、不運にもついに見つけてしまった。
だって、これでかいのだ。
みんな数ミリのダンゴを血眼になって探しているのだが、これは30mm近くはある。
老眼・不注意の僕にでもさすがに見つかった。



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去年の冬には、
GENさん http://blogs.yahoo.co.jp/rothenburg_odt
ニシメガネザルさん http://blog.goo.ne.jp/nishime_001
koucha&pawさん http://umiusi.exblog.jp/
にお供して、真夜中の海岸探索に何度か訪れた。
狙いはウミウシやダンゴやスナビクニンであるが、そんなの僕に見つかるはずがない。
せいぜい、ホウボウとかウミユスリカとかいわゆる外道専門だ。
大の大人が夜中に腰をかがめてタイドプール観察である。
異様という言葉以外物取りというしか表現のしようがない。

そのとき、見つけてもらった、さらにでかくなった50mm近いダンゴウオである。
オタマジャクシやスライムどころではない。
まさしく、ニコチャン大王。

これでも君はダンゴウオが好きといえるのか?
夢を壊してごめん。

ちなみに、今キャビアといえばランプフィッシュの卵と相場が決まっている。
ぜひ、この魚も見てもらいたい。
ダンゴウオの仲間である。

我ながら嫌な性格だ。
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by 1colorbeach | 2011-05-16 23:35 | 魚 (89)

アオサハギ  2  葉山 権太郎岩 権太郎岩右沖 

アオサハギは、カワハギの仲間である。
カワハギといえば、刺身や鍋に肝とともにいただく至福と言ったらない。
しかし、観賞用としてはイマイチである。
また、石を引っくり返していると、ベラとともにおこぼれを与りに、ダイバーを人とも思わず摺り寄ってくるお邪魔虫でもある。
確かにダイバーは人には見えないが。
カワハギは、あまりウザイので二度ほど素手で捕まえたことがある。
〆て食ってやろうかと思ったが可愛そうなのでやめた。



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この子達はシャイでかわいらしい。
アオサハギ、これは、黄色バージョン。
警戒心が強いだけあって、背景にマッチした色彩が豊かである。
ミナミハコフグの幼魚にアレだけ人気が集まるのだから、もう少しブレイクして良さそうな魚だといつも思っている。
一度、幼魚の群れを見かけたことがあったが、一斉にヒレをヒラヒラさせて泳ぐ様は、幼児の集団登園のようで微笑ましかった。



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この子は、実は紫色のヤギのところについていた。
ご覧のとおりキレイな保護色である。
比較してみて欲しい。
まったく前出とは、別の魚かと思える。
葉山で見かけるのは、せいぜい五百円硬貨よりちょっと大きい程度か。
ヤギ類や海草に寄り添ってヒラヒラと泳いでいる。
葉山のあちこちで見かけるが、警戒心が強い。
カメラを向けて近づくとスーッと逃げていく。
自分の腕はともかく、実に写真が撮りにくい魚ではある。



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そういえば、いつかアオサハギが2個体で岩場のゴカイのようなものを突こうとしているのを見たことがあった。
何だろうとソッと近づいてみたが、気配を察知され泳ぎ去って行った。
で、そのゴカイを見ていたら、なんとカエルアンコウのエスカで、彼らのおかげで良い被写体に巡り会えたのだった。
アオサハギに感謝。
カエルアンコウに食われなくて良かったね。
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by 1colorbeach | 2011-05-08 20:32 | 魚 (89)

ゴマフビロードウミウシ 葉山 権太郎岩・権太郎岩沖 Jorunna parva(Baba,1938)

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通称ゴマちゃんである。
ゴマフビロードウミウシ。
実に可愛い。
非常に人気のあるウミウシだ。
フサフサの絨毛(じゅうもう…絨毯の毛)のような突起に被われている。
思わず、頬擦りしたくなるが、先端は骨片束らしく一部が黒い斑紋となっている。
頬ずりしたら傷だらけになる?
風呂掃除にはいい。
かわいそうか。



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葉山の水深17mの僕の丸秘のウミウシポイントにいた。
潮通しが良いのだろうか、もっと良く探せば、もっといろんなのがいると思う。
しかし、あちこち廻ってから行くので、大抵エアが少なくなっている。
年のせいか、決まった散歩コースははずせない。
週末ダイバーとしては、あそこもここも行きたい。
年は取りたくないし、仕事もしたくない。



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これは、黄色バージョン。
権太郎岩の水深3mにいた。
どうも、このウミウシ、黄色がデフォルトらしい。
白い個体は稀、と「本州のウミウシ」にはあるが、葉山では割と普通に見られる。
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by 1colorbeach | 2011-05-05 21:48 | ウミウシ (58)

チンチロフサゴカイ 葉山・浅瀬  (Loimia verrucosa ) 

メデューサというギリシャ神話に登場する怪物がいる。
見たものを石に変えるといわれる、髪の毛が無数の毒蛇である、それはそれは凄い怖いオバサンだ。
オネエサンかも知れないが、遭ったことがないので良く分からない。
隣に住んでいなくて良かったが、海の中で出遭った時はこのメデューサを思い出した。



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チンチロフサゴカイという。
メデューサとか怖いとか言っていながら、名前はズッコケだ。
一応、ちゃんとした和名なのだが。
環形動物門多毛綱フサゴカイ目フサゴカイ科に属するゴカイの一種である
円筒型の蛇腹のような体をしており、白いまだらがある。
メデューサの髪の毛のように、頭の部分から口触手がワサワサと出ている。
この触手に生えいている繊毛で、水中の有機物などを集めて食べる。
ピンク色の斑紋が綺麗きれいだ。



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このチンチロフサゴカイ、浅場の石の下におり、このように貝殻や砂粒を固めた棲管の中に棲んでいる。
石の下からこの目立つ触手をあちこちに伸ばし広げているので、潜んでいることがすぐ分かる。



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やってはいけないのだが、巣穴から出して海中で泳がせると体をくねらせ触手を絡ませ、実に面白い。
虐待で、お疲れになって丸まって休んでいるところである。

ちなみに、メデューサは、海の神ポセイドンの愛人といわれている。
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by 1colorbeach | 2011-05-03 21:52 | その他の葉山の海の生き物 (46)