セトヤドリエビ 葉山 権太郎岩沖

ではないようだ。
セトヤドリエビは第一胸脚が不揃いだが、これは同じ大きさだそうだ。

葉山の沖にはトサカがポツポツと生えている。
これらは、ウミウサギやヤドカリ・エビなどの甲殻類の大切な隠れ場所だ。
このトサカの幹や枝をジッと見ていると、目玉らしきものが動いている。
鬼太郎のオヤジの群れである。

違った、よく見ると胴体がある。
エビである。
よく動くし透明なのでなかなか分からないが、目に眼が慣れてくるといるわいるわ。
かなりの数がひしめいている。

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抱卵個体だ。
メスである。
当たり前か。
大きさ8mmくらい。

確かに、セトヤドリエビに似ている。
そのスジの方に標本採取していただいた。
前述したが、セトヤドリエビではないとの結論だ。
多分このエビだと思うが、アチコチのダイバーから名無しの権兵衛さんとの捜索願が出ているやつだろう。
できれば、葉山を模式産地とした記載が待たれるなぁ。
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by 1colorbeach | 2010-12-31 18:06 | 甲殻類 (61)

セロガタケボリ

葉山 権太郎岩沖 Diminovula culmen(Cate,1973)

この時期、沖合いにトゲトサカが増えてきた。
透視度の悪い葉山だが、暗い海を泳ぎ進みトサカが現われると何かホッとする。
このトサカのポリプを食用にしている貝たちがいる。
ウミウサギ(貝)の仲間であるセロガタケボリもこの一種。

同じウミウサギの仲間でも、葉山の沖では、セロガタケボリとよく似たシロオビコダマウサギ、ムラクモコダマウサギ、テンロクケボリなどが見られる。
老眼の僕は海の中では区別がつかない。

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外套膜の綺麗な貝である。
濃いピンクに縁取りされた白い雲がくっきりしていて鮮やかだ。
外套膜に透けて、貝殻のラインと点が見える。
点は7つあるそうで、名称はテンナナケボリでも良さそうである。

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これは外套膜のピンクがやや薄い個体。
普段ショップやダイバーが行かない場所でトサカを見つけたので、探してみたらいた。
名前の由来は、貝がチェロ(セロ)の胴に似ているからだといわれているが、全然似てないじゃん。

ついているトサカによって、色彩変異がある。
葉山のトゲトサカについているセロちゃんたちは特に綺麗だ。
セロマジック?

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by 1colorbeach | 2010-12-27 21:54 | 貝 (40)

アオウミウシ

Hypselodoris festiva (Adams, 1861) 葉山 201006 編集 | 削除

ザコキャラと呼ばれる愛すべき生き物がいる。
例えば、ドラクエで言えばスライム、ポケモンで言えばコイキング、仮面ライダーで言えば戦闘員の皆さんを指す。
“戦いに弱い”という他に、沢山いて取るに足らないというのが、おおむね彼ら・彼女らに共通しているところだ。
子供の頃、学芸会のときは自分がこのような境遇だったことを思い出した。

翻って、ウミウシを見てみる。
葉山では、コイボウミウシがレアなため、アオウミウシがムカデミノウミウシとこのザコキャラの地位を争っている。

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至る所に沢山いるので、見つけられてもたいていスルーされている。

葉山のガイドの中には、「これを海でスレートに書いて紹介したら二度とその客は寄り付かない」という都市伝説さえある。
嘘である。

それゆえに、可愛そうがって同情的なファンがつくこともままあるのだ。
確かに、よく見ると、青と黄をベースにした原色を実に上品に着こなしている。
しかも、沖縄にはいない。

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もし、これだけ沢山いなければ、綺麗だし人気が高かったろうな、と思う愛すべきウミウシだ。

僕は大好きで、必ず写真は撮る。
僕が写真を撮っていると、同行の皆さんが寄って来る。
それが何かと分かった時の、彼らのがっかりした顔。
それも楽しみなのだが…。
意地悪?
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by 1colorbeach | 2010-12-23 23:25 | ウミウシ (58)

ベニカエルアンコウ 葉山 170度の根 方面 

昨日、朝着いてみると権太郎岩に大きな波しぶきがかかっている。
海面は時折サーフィンサイズの波が。
何だよ、北西1mから北東2mの風だっていう予報のはずジャン…
と思ったが、西か南西がビューンっと吹いている。
ジッと海を見つめる。
権太郎方面はダメだこりゃ。
本日は、甲殻類が大好きでいつも同定をお願いしている方とご一緒だ。
新種のエビを撮影する予定だったが残念なことに断念した。
せめて一本でも潜れればと、ウネリの中の左170度の根方面へ。

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で、ベニカエルアンコウかよ。
という結果だ。
ぜんぜん紅色じゃないじゃん、と言われそうだ。
背中の斑紋が紅なのである。
これが大きな特徴だ。
また、背鰭第二棘が細い棒状である。

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この通り、顔つきはカエルアンコウの中では、可愛いほうだ。
今年葉山では、ザ・カエルアンコウイロカエルアンコウと3種類見た。
後は、クマドリだ。
オオモンはいないだろうな。
先入観はいけないが。
幸運にも秋以降潜るたびにカエルを見つけているが、実は、それほどカエルに愛があるわけではない。

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手前の腹鰭?も歩くには便利だ。
再認識。
見慣れた魚も良く見るといろんなことに気付くもんだ。
だから止められない。

結果、ユビワアケウス…多分葉山初か…、ヤワラガニの仲間、その他ヤドカリ各種などの甲殻類は見ることが出来た。
エビは次回。
当然、オーソリティはカエルにはまったく興味を示さなかった。



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昼飯は、「魚佐」。
上から左に向かって、
シマアジ、マグロ中トロ、ヒラメ、タチウオ(炙り)、マダコ、ブリ、サワラ(炙り)。
素晴らしいの一言。
シマアジの旨みと脂の乗り、サワラの甘みと脂の乗り…。
やっぱ、ダイビングより食い気か。
車でなければ…一杯呑りたい…。
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by 1colorbeach | 2010-12-19 20:52 | 魚 (89)

オキゴンベ 葉山 権太郎岩沖  

Cirrhitichthys aureus (Temminck and Schlegel,1843 ).

オキゴンベは葉山の深場に行くと割と良く見かける魚だ。
だいたい水深14m以深の岩礁帯に生息している。
分布は相模湾以南からインドにまで及ぶ。
沖のオノミチサンゴやカイメンなどに、胸鰭で体を支えチョコンとしている。

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沖の根のカイメンのところで見つけた。
このクリンとした眼は、どこかとぼけた魅力があって可愛い。
また、エメラルドのようでキレイだ。
そして、特徴的な背鰭のヒラヒラ。
これ、柊モールを鋏で切って貼り付けたようだ。
クリスマス向きかも。
体色は橙色で、個体によって、はっきりとした黒の帯が背鰭のほうから走る。

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この魚、実は泳ぎがへたくそである。
なんと浮き袋がないのだ。
だから、泳ぐというよりも、チョコチョコとエビが移動するようなスキップをするような動きをする。
中性浮力をろくに取れない僕のダイビングに近いかも。
ゴンベの仲間でヒラヒラと中層を泳ぐのは、浮き袋がなくても根性のあるウイゴンベくらいなもんだ。
だからといって、僕に素手で捕まるほどアホでもない。

ところで、「ゴンベ」なんて、変な名前だとずっと思っていた。
名前の由来は、江戸時代に流行った子供の髪型が「権兵衛」と呼ばれていたらしい。
前と後ろに髪を残して頭を剃った、子連れ狼「拝一刀」の息子である「大五郎」のヘアスタイルである。
どん兵衛ではない。
オキゴンベの長く伸びた背鰭の中程の糸のような軟条が、大五郎の頭の後ろのピョコンと出た毛に似ていることから来たそうな。
ちと、無理があるかな…、と思うが、この世界、珍しいことではないような気もする。
しかし、一刀と大五郎とじゃ、いくら親子とはいえ、やけに名前に開きがあるなあ。
逆もまた変だが。
でも、兄がバカボンで弟がハジメよりは不自然ではない。
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by 1colorbeach | 2010-12-14 22:40 | 魚 (89)

ニセツノヒラムシ科の一種7 Pswudocerotid sp.7  葉山 権太郎岩

権太郎岩の浅場で石を引っくり返していた。
あまりやると、生き物への影響もあるし、ベラだのカワハギなどが、餌を食べられるチャンスとばかり集まってくる。
あいつら石を引っくり返すダイバーをちゃんと見ていて、引っくり返すと何処からともなく寄って来る。
利巧だ。
実は、常に尾行されているのかも。

しかし、石の下は生き物の格好の隠れ場所なので、思わぬ生き物と遭遇することがある。

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これは、ヒラムシだ。
名前は分からないが、ニセツノヒラムシ科の一種であろう。
10cm近い大型だ。
体を波打つようにヒラヒラさせて、移動はこれで行う。
かなり高速だ。
ロングドレスのように、じつに、エレガントというか美しいヒラムシである。

ヒラムシは、扁形動物渦虫鋼多岐腸目に属する生き物である。
ご覧のとおり、餃子の皮を伸ばしたような薄っぺらな生き物だ。
いかにも扁形動物。
なんと口はお腹の真ん中にあって、ここから枝のように幾つも腸が体内に伸びているので”多岐腸”目。

ウミウシによく似る種類もいるが、分類上はまったく遠い生き物で、サナダムシにはるかに近いのだ。
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by 1colorbeach | 2010-12-09 23:24 | その他の葉山の海の生き物 (46)

オトヒメエビ 葉山 権太郎岩・170°の根

 Stenopus hispidus (Olivier, 1811)

頭隠して尻隠さず、なんていう言葉がある。
あまり良い例には使われない。
「まったく危機管理がなっていない。これじゃ頭隠して尻隠さずだ。」などと言われる。
骨身に染みる。

しかし、「かわいいかくれんぼ」という童謡がある。
ひよこがね、とか、すずめがね、とか、こいぬがね、とかいうアレである。
「どんなに上手に隠れても、可愛い尻尾が見えてるよ」
子供の世界は殺伐としていなくて大らかでいい。
トホホ…。

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オトヒメエビである。
葉山では、岩の亀裂や下などでわりと見かける。
しかし、普通は体が見えているのではない。
「しろいおひげが見えてるよ」なのである。
岩陰から、この白い長い髭をピョコンと出しているので見つけやすいのだ。
指し棒をそっと差し入れて、本体にお出まし願った。
クリーナーとして大型の魚と共生していることが多く、寄生虫の掃除をしてくれる。
葉山でもいつかウツボなどをクリーニングしている姿を撮影してみたいと思う。

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オトヒメエビは、千葉以南から熱帯に欠けて分布する。
沖縄でこれを見つけて、「なんだ」とがっかりしたことがあったが、もともとはあちらの生き物だ。
青の混じった赤の帯と白の帯との連続が特徴的である。
これがフワーッと水中を舞う姿は、スロー画像を見ているようで優雅で美しい。
一瞬時間が止まる。
乙姫という名前そのものだと思う。
エグジットしてみたら、100年も時が経っていたらどうしようか、と時々不安になる。

ところで、唐揚げにしたら、この髭は邪魔だな。
って、乙姫様を食ってはいけない。

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胸元の紫がきれいだ。
ちょっとドキン!!!
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by 1colorbeach | 2010-12-04 17:36 | 甲殻類 (61)

サンハチウロコムシ 葉山 権太郎岩 Lepidonotus helotypus

石を引っくり返すと様々な生き物が現れる。
お宝発見と見るか、気持ち悪いと見るか…。
このサンハチウロコムシも石の下の常連さんである。

この生き物、ダンゴムシのような甲殻類のような感じだ。
しかし、なんと魚釣りの餌となるゴカイの仲間なのである。
全然似てないじゃん。
環形動物門 多毛綱 サシバゴカイ目 ウロコムシ科。

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この黒いのがウロコと呼ばれる部分である。
これを蛇腹のようにガチャガチャさせながら移動する。
実際は音はしない。
なかなかカッコイイと思うし、ポケモンにしても良い。
速度はそんなに早くない。
夜空に星をちりばめたように、白い点が綺麗だ。

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逃げようとしているところを止めようと引っくり返すことがある。
裏側は、外縁に短い毛というか足のようなものが付いていて、なんとかゴカイの仲間だと納得できる。
哀れなので、写真を撮るのは止めた。
重なっている鱗って車輪みたいになっていたんだな。

このウロコ、12対で24枚ある。
サン×ハチ=ニジユウシ?

オレジバージョン。
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by 1colorbeach | 2010-12-01 22:28 | その他の葉山の海の生き物 (46)