ベニキヌヅツミ 葉山 権太郎岩 Phenacovolva rosea

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ツグチガイのところでホストクラブに通う貝の話をした。
このベニキヌヅツミも同好の志だ。
いやいや、ではなくて、ヤギ類をホストとする貝である、と言いたかった。
やはりあなたの色に染められたい、ということで付くホストによって色が決まるのだ。
葉山では、赤い色をしたヤギについていることが多く、これがデフォルトか。

ベニキヌヅツミによく似た貝で、シュスヅツミというのがいる。
葉山にも多い。
違いを見分けるのはなかなか難しいが、簡単に言うと、右の端のような白の縞のヒレのようなものがあるのと黄色のポチのあるのが、ベニキヌヅツミである。

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デフォルト以外でも、白っぽいのやら黄色いのにもついていることもある。
これは、白っぽいヤギについていたベニキヌヅツミ。
…だと思う。
大きさは、10mm程度で、まだお子様。
ガキのクセにホストクラブ通いかよ。
だから、違うって。

このほくろ柄にポチッとオッパイの乳首のようなものがくっついているのが外套膜という。
貝を覆っている膜で、光を当てたり触ったりすると、貝殻の中に引っ込む。
この膜は、石灰質を分泌して殻をつくる重要な役割を果たしている。

黄色と薄紫の乳首が、淡い明かりが灯ったように実に綺麗だ。
これまで見たベニキヌヅツミガイの中で、一番の感動的美しさだとオッパイ星人である僕は涙ながらに思う。
しかし、残念ながらヒトのように大人になると黒ずんでくる。





というのは嘘です。

オレンジバージョンも。
うーん、お楽しみ中…。

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by 1colorbeach | 2010-10-31 20:51 | 貝 (40)

ウミウシの日本画

ダイビングの友人が日本画展でウミウシの画を出品した。
北は下北半島から、南は慶良間までウミウシを求めて潜っている人である。
多分、次はオホーツクか。
寒いのは嫌だが、連れて行ってもらいたい。

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画面左上から右へ
シモフリカメサンウミウシ
サガミミノウミウシ
モンジャウミウシ
ヒオドシユビウミウシ
シロホクヨウウミウシ
アデヤカウミウシ
サメジマオトメウミウシ

北方系から南方系まで揃っている。
大変上手で感激したし、ウミウシはなかなか日本画の色合いに合う。
特にモジャモジャミノ系はバッチリ。
海草も雰囲気が出ている。

彼女は、画を置く場所が一杯で困っていると言う。
これ、「借りて」いこうかと思っている。

しかし、トイレに飾るのは不味いかな…。
結構広いしじっくり鑑賞できるし…。
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by 1colorbeach | 2010-10-30 15:50 | ウミウシ (57)

ホタテウミヘビ 葉山 170°の根 Pisodonophis zophistius Jordan and Snyder,1901

海の中には“ウミヘビ”と名の付く生き物が2通りいる。

一つは、鱗のある爬虫類のヘビの仲間であるウミヘビ。
これらは、肺で呼吸をするため、たまに空気中に顔を出さなくてはならない。
それでも、60分くらいは潜っていられるらしい。
猛毒のエラブウミヘビなどがこれに当たる。

鱗というと「へび少女」を思い出す。
楳図かずおだ。

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本当に怖かったぁ~。
あの印象が強すぎて、まことちゃんは笑えなかった。

一方、魚類のウナギ目に分類される鱗のないウミヘビがいる。
魚なのに鱗がないというのは解せないがそういうもんなんだそうだ。
仲間には、ウナギ、ウツボ、アナゴなどがいる。
ヌルヌル系である。
ホタテウミヘビは、この魚類のウミヘビなのだ。
沿岸の砂泥地に生息し、葉山の170°の根と言われる隠れ根の砂地には、多く見られる。

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このように昼間は、頭を出して体を砂に埋めている。
ハナアナゴなどは角度をつけて潜るのだが、この魚は垂直に立っている。

ご覧の通り、生き埋めというか晒し首というか、異様な姿である。
楳図かずおの世界だ。
では、歌を。
ファンには申し訳ないが、財津和夫に声が似ている。


なかなか良い曲だな。

葉山の海は濁って暗いことが多いのだが、泳いでいて突然こいつが現われると腰を抜かすほど驚く。
気が弱いのだ。
レギュレーターを吹っ飛ばしたこともあった。
分かっていても怖いものは怖い。

肉食性で、夜はニョロニョロと餌を求めて泳ぎ回るらしい。
怖いと思ったのだが、泳ぐ姿をナイトダイビングで見たことがある。
結構ニョロニョロ長いが、目はまんまるで可愛かった。

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後ろから見たところ。
人間にもこういうヤバイ感じの人はいる。

食えるのか?
というと、ヤバイ感じなので、煮ても焼いても食えないと言いたいところだが、小骨が多いようなので、まず骨切りをした方がいいようだ。
また、身も硬いので、骨切り後蒸して蒲焼も良いかもしれない。

葉山の漁師だったか、そぼろにして食べたというのを聞いたことがある。
美味かったそうである。
でも、僕だったら、そこまでして食おうとは思わない。
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by 1colorbeach | 2010-10-30 14:32 | 魚 (88)

イソギンチャクの仲間 (ピンク) 葉山 権太郎岩沖


葉山の沖にはイソギンチャクが多く生息している。
イソギンチャクに関しては、ろくな図鑑もないし分類もそんなに進んでいないせいか、興味があるという人は多くはない。
僕は、ウミウシなどの生き物を探していてイソギンチャクを見つけると必ず写真を撮るのだが、名前が分からないというのはストレスが溜まるもんである。

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葉山の沖、水深17mの岩の下についていた。
見た瞬間、ピンクで綺麗だなあと思った。
しかし、すぐに、変な化け物がアカンベーをしているのかと思った。
あるいはビキニのお姉さんか何かを指をくわえて見ているところか。
そんなの土左衛門以外いるわけない、水深17mであった。
と、振り返ってみる。

あちこち調べたが、これも名前がわからなかった。
昔から探し物が下手で、おでこに上げた眼鏡を30分も探すタイプの人間である。
でも、未だ和名がない種なのかもしれない。

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これは、中途半端に引っ込もうとしているところ。
触手の形は違うみたいに見えるが、体壁は同じもののようである。
見たのは別の日だが、同じ岩の同じところに付いていたので間違いないと思う。

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これは完全に引っ込んだところ。
中国製の針山みたいだ。
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by 1colorbeach | 2010-10-26 20:38 | 刺胞動物 (25)

キンギョハナダイ 葉山 権太郎岩沖 Pseudanthias squamipinnis 

この魚は、キンギョハナダイ。
この色だから金魚かよ、と学者の貧困な発想力を嘆いてはいけない。
可愛い名前ではないか、…好みもあるが。

伊豆の海では定番で、伊豆海洋公園(IOP)や大瀬崎にはゴチャッと群れ、海の彩となっている。
流れに向かってオレンジ色の集団がヒラリ~ヒラリ~と泳ぐ様は壮観で、これだけで一本行ってもいいかなとも思う。

葉山でも、伊豆ほどの群れではないにしろ、いくつかのポイントで見ることが出来る。
これは、まだお子様だが、オレンジの美しい体と黄色がかった鰭、ヒラリ~・クリントンではなくクリンとした眼がセクシーで大人っぽくとても可愛らしい。
ガキのクセにムラサキのアイシャドーなんて入れやがって。
でも、悪くない。
ロリコンか。

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キンギョハナダイは、生まれたときは全てメスである。
つまり、まあ、ポニョの妹たちのようなものだ。
このポニョの妹たちが、全員一年間くらいをメスとして過ごし、その後、群れの中でジャイ子のような強いメスが性転換をしてオスとなる。

オスになると、体色が紫がかった白色となり、第一背鰭の先が糸状に伸びる。
大きな群れだと数尾がオスに性転換するが、いずれにせよハーレム状態だ。
オスとして魚に生まれ変わるとしたら、お勧めの一種である。

ソラスズメダイの中の紅一点。
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by 1colorbeach | 2010-10-23 16:27 | 魚 (88)

メバル 葉山 権太郎岩 

メバルは美味しい魚だ。
刺身良し、煮て良し、焼いて良し。
シャキッとした白身に、きめの細かな脂、噛めば噛むほど身の甘さと旨みが口の中に広がる。
特に、春から夏が旬で、納涼を兼ねながらの夏の夜のメバル釣りは、なかなか風流なものだ。

葉山の海にはメバルが沢山いる。
沖に出ると、何十尾の群れで餌であるシコイワシなどの小魚が来るのをじっと待っているのを見かける。
そのときのメバルの格好は縦になってホバリングをして上を見ている。
そして、餌を見つけた瞬間にパッと上昇して食いつくのだ。

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これは大瀬崎で撮ったもの。


この習性を利用した釣りが”イワシメバル”という。
生きたシコイワシの口か背中に釣り針をつけて海の中を泳がせる。
それを見つけた底近くにいるメバルは上に向かって猛然とダッシュしてイワシを食いに来る。
いくら餌になるために生まれてきているとはいえ、イワシだって簡単に食われたくはない。
イワシの逃惑う感触が竿先にピクピクと来るのだ。
おっ、来たぞ。
そして、その瞬間、餌と一緒に釣り針にかかったメバルは、強引に竿を下に持って行こうとする。

この釣りは、水深が浅いので軽い錘を、また、生餌なので喰わせを良くするために弾力があるペナペナな竿を使う。
したがって、腕に伝わるメバルの引きは物凄いもので、僕はすっかりこの釣りに狂ったように魅せられた時期があった。

釣り味良し、食味良し、こんな宝物のようなメバルが沢山棲んでいる葉山の海は実に豊穣であると思う。
でも、宝の山を見て指をくわえたまんまであるのだが。

今回は、ダイビングではなく、食いしん坊と釣りキチの視点になっていた。
メバルとは”眼張”と書く。

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by 1colorbeach | 2010-10-19 19:58 | 魚 (88)

サビハゼ Sagamia geneionema (Hilgendorf,1879 ). 葉山 170°の根

夏に、砂地に足の踏み場もないほど敷き詰められている魚がいた。
サビハゼのチビどもである。
着底して、砂地にじっと目を凝らしてみると、いるわ、いるわ。
チビで可愛いのがウヨウヨしている。

サビハゼの産卵時期は厳冬から春先で、砂地の石の下に作った巣に卵を産む。
その時期、オスが卵を護っている姿を目にする。
これ、すごく可愛い。

ずーっと見ていたため、サビハゼだけでほとんどタンクを一本使ってしまったことがある。
動かないのでえらく寒かった。
上がってからタンクを担いだままトイレにダッシュした。
あの頃は若かった。
今は、介護用オムツ(男性用)がある。

秋になった。
チビどもは、立派に大きくなった。

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この魚は、葉山でも真鶴でも、超普通種である。
普通種を超えているので希少種、という意味ではない。
極めてあちこちにいるということなのだ。
クツワハゼやホシノハゼとともに、葉山の三大砂地ハゼを構成している。
砂地で、これに続くのが、ダテハゼ、ハナハゼ、ニシキハゼといったところか。

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正面からの顔はかなり抜けている。
まあ、キュートと言えなくもないが。
このクリンとした目が可愛い。
そして、この顎ひげもなんともいえない。
無精ひげ。

属名の”Sagamia”って相模湾のことかな?
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by 1colorbeach | 2010-10-17 08:29 | 魚 (88)

シロチョウウグイスガイ 葉山 権太郎岩 Electroma zebra (Reeve, 1857) animal

クロガヤなど、植物のシダのような刺胞動物に付いている。
透き通った白いランプシェードのようだ。
これ、実は二枚貝なのである。
シロチョウウグイスガイ。
また、ウグイスガイといえば、この弧を描くラインが印象的だ。
形も美しい。

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それこそ学名ではないが、ゼブラのような縞模様のおかげで、ガヤに紛れてあまり目立たない生き物だ。
クロガヤに擬態しているのだろうか。
外套膜による貝の擬態はよくあるが、この縞模様は貝殻に刻まれている。
大きさは15mmくらいなのだが、よく探すと、案外沢山見つかるものだ。

海の生き物は大抵捕食者に見つからないよう様々な防御策を講じている。
あるものは擬態し、あるものは擬装し、あるものは石の下やコーラルなどの中に隠れる。
その隠し絵のような世界を丹念に見ていくと、見えないものも見えてくる。
これが生き物探しの醍醐味なのだ。
後は老眼との闘いである。
最近はルーペ持参で壁と睨めっこをしている。

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これは大瀬崎で見つけた黄色いシロチョウウグイスガイ。
黄色いガヤについていたので、キチョウウグイスガイと呼ぼうか…。
初めて見た。
キチョウな一枚である。
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by 1colorbeach | 2010-10-15 21:20 | 貝 (40)

ミヤコウミウシ  Dendrodoris denisoni (Angas, 1864) 葉山 権太郎岩

葉山ではわりと普通種だ。
が、姿形はわりと普通ではない。
権太郎岩の両脇にはそれぞれ沖に向かう水路があるが、そこでよく見かける。

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体長50mmくらい。
この色といい、ブルーに光る蛍光色といい、出来物のような突起といい、これくらい大きいとチト不気味であるという声が多い。
僕は綺麗だとは思うが、そういう声はマイノリティである。

ヒトの女性にもこういうことは言える。
いでたちや造りやスタイルはかなり相当えらく個性的なのだが、それなりに色気はあるんじゃないの、って僕が言うと、たいてい”物好き”と言われる。
そんなウミウシである。

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これはお子様の写真。
大きさは、6mmくらい。
教えられて写真を撮ったのだが、画像を見るまで何がなんだか分からなかった。
親と全然違うじゃん、と叫びたくなるほど違う。
ツメ木細工のようで実に美しい。

僕も子供の頃は”玉のような男の子”と言われていた。
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by 1colorbeach | 2010-10-11 10:28 | ウミウシ (57)

テブクロイトヒキヤドカリ   Nematopagurus gardineri (Alcock, 1905) 葉山 権太郎岩沖

葉山では珍しいヤドカリに最近出会った。
権太郎岩の沖、砂地と岩場の境目に大きな根の集まっている箇所があるが、そこのオーバーハングになっているところにいた。
テブクロイトヒキヤドカリである。
ちょうど鋏脚の先っぽに毛が生えていて、この部分が手袋か。
大瀬崎では、よく見かけるが、葉山で会えるとは。

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綺麗なヤドカリである。
第一触覚と歩脚の先っぽ部分の薄紫色がなんといってもいい。
赤い胸。
赤い胸毛ではない。

また、このヤドカリ、宙に浮いているように見えるが超能力ではない。
貝殻をつかむ僕の指が隠れているのである。

そして、悪戯っぽい目。
昔、由美かおるがそんなタイトルの歌を歌っていた。
まだ、入浴シーンが有名になる前の、ゴーゴーガール?(死語?)をやっていた頃だったと思う。
くるくる動くとたまらないわぁ~♪みたいな歌詞だった。
今回、初めて、ちゃんと聴いた。





このヤドカリによく似たのに、イトヒキヤドカリというのもいる。
どうも、足の先っぽが薄紫ではないみたいなのだが、今度じっくり葉山で探してみようかと思う。
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by 1colorbeach | 2010-10-10 08:23 | 甲殻類 (61)