カテゴリ:魚 (88)( 88 )

キンギョハナダイ 葉山 権太郎岩沖 Pseudanthias squamipinnis 

この魚は、キンギョハナダイ。
この色だから金魚かよ、と学者の貧困な発想力を嘆いてはいけない。
可愛い名前ではないか、…好みもあるが。

伊豆の海では定番で、伊豆海洋公園(IOP)や大瀬崎にはゴチャッと群れ、海の彩となっている。
流れに向かってオレンジ色の集団がヒラリ~ヒラリ~と泳ぐ様は壮観で、これだけで一本行ってもいいかなとも思う。

葉山でも、伊豆ほどの群れではないにしろ、いくつかのポイントで見ることが出来る。
これは、まだお子様だが、オレンジの美しい体と黄色がかった鰭、ヒラリ~・クリントンではなくクリンとした眼がセクシーで大人っぽくとても可愛らしい。
ガキのクセにムラサキのアイシャドーなんて入れやがって。
でも、悪くない。
ロリコンか。

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キンギョハナダイは、生まれたときは全てメスである。
つまり、まあ、ポニョの妹たちのようなものだ。
このポニョの妹たちが、全員一年間くらいをメスとして過ごし、その後、群れの中でジャイ子のような強いメスが性転換をしてオスとなる。

オスになると、体色が紫がかった白色となり、第一背鰭の先が糸状に伸びる。
大きな群れだと数尾がオスに性転換するが、いずれにせよハーレム状態だ。
オスとして魚に生まれ変わるとしたら、お勧めの一種である。

ソラスズメダイの中の紅一点。
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by 1colorbeach | 2010-10-23 16:27 | 魚 (88)

メバル 葉山 権太郎岩 

メバルは美味しい魚だ。
刺身良し、煮て良し、焼いて良し。
シャキッとした白身に、きめの細かな脂、噛めば噛むほど身の甘さと旨みが口の中に広がる。
特に、春から夏が旬で、納涼を兼ねながらの夏の夜のメバル釣りは、なかなか風流なものだ。

葉山の海にはメバルが沢山いる。
沖に出ると、何十尾の群れで餌であるシコイワシなどの小魚が来るのをじっと待っているのを見かける。
そのときのメバルの格好は縦になってホバリングをして上を見ている。
そして、餌を見つけた瞬間にパッと上昇して食いつくのだ。

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これは大瀬崎で撮ったもの。


この習性を利用した釣りが”イワシメバル”という。
生きたシコイワシの口か背中に釣り針をつけて海の中を泳がせる。
それを見つけた底近くにいるメバルは上に向かって猛然とダッシュしてイワシを食いに来る。
いくら餌になるために生まれてきているとはいえ、イワシだって簡単に食われたくはない。
イワシの逃惑う感触が竿先にピクピクと来るのだ。
おっ、来たぞ。
そして、その瞬間、餌と一緒に釣り針にかかったメバルは、強引に竿を下に持って行こうとする。

この釣りは、水深が浅いので軽い錘を、また、生餌なので喰わせを良くするために弾力があるペナペナな竿を使う。
したがって、腕に伝わるメバルの引きは物凄いもので、僕はすっかりこの釣りに狂ったように魅せられた時期があった。

釣り味良し、食味良し、こんな宝物のようなメバルが沢山棲んでいる葉山の海は実に豊穣であると思う。
でも、宝の山を見て指をくわえたまんまであるのだが。

今回は、ダイビングではなく、食いしん坊と釣りキチの視点になっていた。
メバルとは”眼張”と書く。

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by 1colorbeach | 2010-10-19 19:58 | 魚 (88)

サビハゼ Sagamia geneionema (Hilgendorf,1879 ). 葉山 170°の根

夏に、砂地に足の踏み場もないほど敷き詰められている魚がいた。
サビハゼのチビどもである。
着底して、砂地にじっと目を凝らしてみると、いるわ、いるわ。
チビで可愛いのがウヨウヨしている。

サビハゼの産卵時期は厳冬から春先で、砂地の石の下に作った巣に卵を産む。
その時期、オスが卵を護っている姿を目にする。
これ、すごく可愛い。

ずーっと見ていたため、サビハゼだけでほとんどタンクを一本使ってしまったことがある。
動かないのでえらく寒かった。
上がってからタンクを担いだままトイレにダッシュした。
あの頃は若かった。
今は、介護用オムツ(男性用)がある。

秋になった。
チビどもは、立派に大きくなった。

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この魚は、葉山でも真鶴でも、超普通種である。
普通種を超えているので希少種、という意味ではない。
極めてあちこちにいるということなのだ。
クツワハゼやホシノハゼとともに、葉山の三大砂地ハゼを構成している。
砂地で、これに続くのが、ダテハゼ、ハナハゼ、ニシキハゼといったところか。

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正面からの顔はかなり抜けている。
まあ、キュートと言えなくもないが。
このクリンとした目が可愛い。
そして、この顎ひげもなんともいえない。
無精ひげ。

属名の”Sagamia”って相模湾のことかな?
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by 1colorbeach | 2010-10-17 08:29 | 魚 (88)

カミソリウオ Solenostomus cyanopterus  (Bleeker,1854) 葉山 170°の根 方面

今年の秋口の葉山はちょっとしたカミソリウオフィーバーだった。
でかいベアがずっと居着いていたのだった。
連日、ショップのログ欄にはこの魚の写真があった。

そんなに嫌いな生き物ではないのだが、へそ曲がりである。
食える魚以外、誰もが見たがるような生き物はわりと避けて通ってきた。
しかし、いろんな人が”あそこにいるよ”と親切に教えてくれたので、こりゃ一度見なきゃいかん、ということになった。
素直じゃない。

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本当に変わった魚だ。
硬骨魚綱トゲウオ目カミソリウオ科カミソリウオ属に属する。
千葉兼以内の暖かい海に棲む。
色彩や形態の変異が多彩で、かつて数種類に分類されていたことがあった。

仲間には、タツノオトシゴ、ヘコアユ、そしてウミテングなどがいる。
みんな変わっている。
僕の友人関係のようなものだ。


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この魚は、ペアでいることが多く、大きいほうがメスである。
ご覧の通り、海草と見間違うような擬態は見事である。
これが波に揺られ右左に漂っているのである。
20cm近くあり、ファントム戦闘機のようでかっこいい。

小さな甲殻類などを食べているが、この魚を食べたという話は寡聞にして知らない。
塩焼き?
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by 1colorbeach | 2010-10-09 14:22 | 魚 (88)

イサキ 葉山 権太郎岩

今日の葉山の海は、透視度はイマイチだったがべた凪だった。

群れから大物からマクロまで十分に堪能できた。
大物は、70cmクラスのヒラメ。
マクロは、ウサギガイの仲間たちと甲殻類とウミウシ。
で、群れは…。

イサキである。
夏頃から、小さいイサキの群れが多かったが、かなり育ってきた。
ずっと見てきていると、我が子(我が孫?)を見守るような思いだ。

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ポイントからポイントに移動していたら、彼らが前を横切っていた。
ものすごい群れだ。
壁のようだった。
イノシシではないが、縞のはっきりとしたウリン坊と呼ばれている若魚である。
踏み切りで電車の通過を待つように、行くてを阻む彼らを止まってずっと見ていた。
壮観だった。

イサキは、刺身良し、焼いて良し、煮て良し、揚げても椀ダネにしても良しの、優等生的お魚である。
姿・形も良い。
そして、美味しい。
しかし、骨は硬く、鍛冶屋殺しとも猫マタギとも言われているが。

一度、喉に骨を刺してしまった。
ご飯を丸ごと呑んだり酢でうがいしたりと、いろんなことをしたが駄目だった。
まったく医学的根拠がないので、医者に行こうと寝てしまったら、翌朝抜けていた。
飲み込んでしまったのだろうか。
食道とか胃壁に刺さってなくて良かった。
そんな訳はないか。
ダイバー殺し。

イサキの成魚は葉山のダイビングでは見かけない。
この子達は、一定の大きさになったらどこかへ行くのだろう。
沖の瀬を経て大島まで行く、といつもタンクを借りている店の主人が言ってた。

秋も深まれば、秋の浜あたりで大人になった彼らにまた会えるのだろうか。

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by 1colorbeach | 2010-10-02 23:29 | 魚 (88)

ウミテング 葉山 170度の根

葉山のダイビングスポットは大きくは2つある。
一つは、南西に向けた権太郎岩方面、もう一つは、南に向けた170度の根方面である。
他に、鮫島方面という群れの多いマニアックなポイントがある。
昔、初心者の頃ガイドに連れて行ってもらったことはあるが、遠いためか、あまりショップも行かない。

僕は、ほとんど権太郎岩方面で潜っていて、滅多に170度の根方面にも行かない。
が、キスの群れやらヒメハナギンチャクなどの昔の写真の撮り直しに、最近、170度の根の砂地に何度が行ってみた。

そしたらこの夏、思いもよらぬ、凄い出会いがあった。

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ウミテング Eurypegasus draconis (w:Linnaeus,1766) という。
ウミテングと言っても、葉山の海岸で自慢話をしているダイバーのことではない。
あっ、そんなやつは僕しかいないので素性がばれてしまう。

この魚は、トゲウオ目ウミテング科に属するちょっと変わった姿の魚である。
タツノオトシゴ、カミソリウオ、ヘコアユなどが親戚筋に当たる。
千葉県以南の温帯から熱帯に分布し、砂泥地に棲んで小型の甲殻類やゴカイなどを食べている魚だ。
同じ相模湾でも真鶴や福浦ではよく観察されているが、僕は葉山では初めて見た。

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英名では、sea mothとかlittle dragonfishとか呼ばれているらしいが、僕は鳥類を思い浮かべる。
長く突き出た吻が嘴で、大きな胸鰭が羽だ。
しかし、鳥のわりには、動きが非常に緩慢である。
動いた時に、このように手を出すと手乗りになってくれた。
可愛い。
ちなみに、生き物に触ったのではなく、生き物に触られたのである。

しかし、感動もつかの間、いろいろと考えさせられてしまう。
この日、コウワンテグリの幼魚と思われるものも見た。
この夏の異常気象…地球温暖化の産物なのだろうか。

沖縄などで漁師に恐れられている、吻の尖ったダツという魚がいる。
夜の潜り漁やナイトダイビングなどの際、手に持ったライトに向かって突進してくるのだ。
刺さったら命にかかわる。
葉山近辺にもいて、これを地物として刺身で出している知り合いの寿司屋の親父さんが、「20年前には、葉山にはいなかったよぉ」と嘆いていた。

地球温暖化防止のために、個人でも出来ることはやろうと思っている。
この夏の暑さは異常だったが、出来る限りクーラーを使わないようにした。
しかし、おかげで、ものすごい汗疹に悩まされた。
朝起きるとコップ3杯分のオネショくらいシーツが濡れているのだ。
失恋の涙ではない。
ひどく痒い夏でもあった。
身にしみて温暖化への警鐘を受け取ったのだろう。

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by 1colorbeach | 2010-09-18 18:05 | 魚 (88)

オキタナゴ

この週末の葉山は、良い海だった。
透視度8~10m。
これだけあれば、コンパスは要らない。
沖を自由に泳いできた。
でも、老体にはチト疲れた。

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オキタナゴの群れ。
ウミタナゴとよく似ているが、体高が低いので見分けがつく。
卵胎生といって、お腹の中で卵が孵り、小さい稚魚を放出する。
メバルなどもそうだ。
尾びれから出てくる稚魚もいるので、山陰地方など、逆子を嫌い妊婦には食べさせないところもあるそうだ。
一方、子を沢山生むので安産につながるとして食べさせる地方もあるという。
カルシウムがあって淡白で、妊婦には良いと思う。

ここは水深14mのところなのだが、陽の光が入って綺麗だった。
仰向けになって暫し上を見上げ漂っていた。
ダイビング冥利だなぁ。
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by 1colorbeach | 2010-09-05 22:54 | 魚 (88)

イソギンポ 葉山 201006

僕の場合、一本のダイビング時間が非常に長い。
そのお陰か、指は痺れ関節には痛みが走る。
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冗談はさておき、足の立つ超浅瀬に戻ってきてからがこれまった長いのだ。
葉山の浅瀬は、ウミウシ、ギンポ、甲殻類などの宝庫で、一日いても飽きない。
そのため、首の後ろだけ日焼けするという最悪のパターンに何度も陥った。
要は、学習能力がないということだ。
また、冬などは、尿意との壮絶な戦いが待っている。

そのような様々な代償の結果、ダイビングのエグジット前に数十cmの浅瀬で見つけたイソギンポである。

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イソギンポは、目の上に枝分かれしたアンテナのような皮弁が特徴だ。
このように岩の巣穴に入って、顔だけ出して周りを見張っている姿はとても愛らしく、ついカメラを向けてしまう。

時々穴から出ては甲殻類などを捕食するが、上あごに犬歯があり、咬まれたら痛いそうだ。
が、犬歯のことよりも、そこまで指を突っ込む人がいるということの方が驚きだった。


子供の頃、これを磯遊びで初めて見つけた時に、物珍しく一時間以上も観察していた記憶がある。
童心に返って、あんまりじっと観ていたので、睨まれてしまった。
恐るべし、イソギンポ。

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by 1colorbeach | 2010-08-07 10:21 | 魚 (88)