カテゴリ:その他の葉山の海の生き物 (46)( 49 )

マヒトデ 葉山 権太郎岩左沖 Asterias amurensis  Lütken, 1871

だいたい「マ」がつくと、その種の代表選手を表す場合が多い。
マダイとかマダコとかマアジとか…キリがないので止めるが。
これも、マイヌとかマネコとかマウシとか…キリがないので止めるが、哺乳類には見かけない。
例外的に、マニンゲンとかマオトコとかマーライオンというのはいるが…キリがないので止める。
早く更生しなくてはならない。

ヒトデもそうだ。


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マヒトデである。
日本沿岸ではもっとも普通に見られる大型のヒトデである。
この不規則なイボ状の棘の密生と腕の根元のくびれが特徴的である。
ベーシックな色は黄色だが、色彩変異が著しい。
ご覧のとおり、これは、実に美しい青といっていいかどうかの色合いだ。




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これが、ベーシックな色か。
マヒトデは、近年大発生し、漁業に大きな打撃を与えている。
魚介類の死骸のほか、ホタテガイやカキなどの漁師の儲けネタである貝類を捕食するのだ。
また、タンカーなどのバラスト水に混じって、本種が分布していなかったニュージーランドやタスマニアにも分布が及び問題となっている。
始末の悪いことに、体にサポニンの類の毒を持っているため、他の生き物に食われにくいときている。

しかし、もともとは生物界のバランスの中で生きてきたものなのだろうと思う。
何がきっかけで大発生したのかはわからないが、悪者呼ばわりされているのは忍びない。

ちなみに、葉山ではポツポツ見かける程度である。
大型で色合いが美しいので、遭えるとうれしい。
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by 1colorbeach | 2011-07-04 21:25 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ニッポンフサゴカイ 葉山・権太郎岩 左沖 Thelepus setosus

気持ち悪いという人はいる。
僕は綺麗だと思う。
人それぞれだ。
世の中の男女のカップルがそれなりのバランスを保っているのはそういうことだと思う。
こんな…でも…
蓼食う虫も好き好き…とは言わない…言っちゃったか。



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ニッポンフサゴカイなどというたいそうな名前が付いている。
葉山の水深10m。
石の裏に家(棲管)を砂で作って潜んでいた。
僕と出遭わなければぬくい幸せは永遠に続いたことだろう。
ここで眠りが破られた。
ごめん、世の中上手くいかないものなのだよ。

環形動物門多毛綱フサゴカイ目フサゴカイ科に属するゴカイの仲間である。
フサゴカイの仲間は、このように頭部に伸びたラーメンの塊のような触手の束を持つ。
この触手をワサワサと伸ばし、プランクトンなどの有機物を食べるのだ。

実に奇妙な生き物だが、実に造形的に美しい。
でも、これが魚にとっは美味しいご馳走なのだ。

人が食べても美味しいとは思うが、僕は食べない。

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by 1colorbeach | 2011-06-08 22:01 | その他の葉山の海の生き物 (46)

チンチロフサゴカイ 葉山・浅瀬  (Loimia verrucosa ) 

メデューサというギリシャ神話に登場する怪物がいる。
見たものを石に変えるといわれる、髪の毛が無数の毒蛇である、それはそれは凄い怖いオバサンだ。
オネエサンかも知れないが、遭ったことがないので良く分からない。
隣に住んでいなくて良かったが、海の中で出遭った時はこのメデューサを思い出した。



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チンチロフサゴカイという。
メデューサとか怖いとか言っていながら、名前はズッコケだ。
一応、ちゃんとした和名なのだが。
環形動物門多毛綱フサゴカイ目フサゴカイ科に属するゴカイの一種である
円筒型の蛇腹のような体をしており、白いまだらがある。
メデューサの髪の毛のように、頭の部分から口触手がワサワサと出ている。
この触手に生えいている繊毛で、水中の有機物などを集めて食べる。
ピンク色の斑紋が綺麗きれいだ。



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このチンチロフサゴカイ、浅場の石の下におり、このように貝殻や砂粒を固めた棲管の中に棲んでいる。
石の下からこの目立つ触手をあちこちに伸ばし広げているので、潜んでいることがすぐ分かる。



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やってはいけないのだが、巣穴から出して海中で泳がせると体をくねらせ触手を絡ませ、実に面白い。
虐待で、お疲れになって丸まって休んでいるところである。

ちなみに、メデューサは、海の神ポセイドンの愛人といわれている。
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by 1colorbeach | 2011-05-03 21:52 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ケヤリムシ 

Sabellastarte japonica (Marenzeller) 葉山 権太郎岩


干潮時のタイドプールなどで、筒の中から、打ち上げられた花火のようにそよいでいるものを見かけることがある。
これがケヤリムシだ。
環形動物門多毛綱ケヤリムシ目ケヤリムシ科に属する生き物で、いわゆるゴカイの仲間である。

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花火の付いているワサビのような黄色っぽい筒は、泥などを分泌物で固めて作った棲管と呼ばれ、この中に本体のゴカイが潜んでいる。
そのゴカイの頭についていて筒から顔を出している大玉花火は、鰓冠と呼ばれる触手で、海中のプランクトンを摂取したり呼吸をしたりするものだ。
近づいたり光が当たったりすると、アッという間にこの鰓冠を棲管の中に引っ込めてしまう。
ケヤリムシという名前の由来は、この花火を大名行列の先頭を行く毛槍に準えているところからきている。

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僕はこのケヤリムシの仲間が大好きだ。
やはり綺麗なものはいい。
汚いものほど綺麗なものを求めているわけではない。

海の中で、ケヤリムシを見つけると必ず挨拶代わりに写真を撮る。
が、最近は、義務的で愛がないと反省している。
美人は慣れるというからなあ。

いつか海の中に鋏を持っていって、この棲管を切り裂いて、中のゴカイとご対面したいと思っている。
美しい思い出は美しいままにしておけ、という善意の声が聞こえてくるが、いつまでこの衝動に耐えられるだろうか。

その時は、“自然保護派ダイバーさん”許して。

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by 1colorbeach | 2011-02-18 22:24 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ニセツノヒラムシ科の一種7 Pswudocerotid sp.7  葉山 権太郎岩

権太郎岩の浅場で石を引っくり返していた。
あまりやると、生き物への影響もあるし、ベラだのカワハギなどが、餌を食べられるチャンスとばかり集まってくる。
あいつら石を引っくり返すダイバーをちゃんと見ていて、引っくり返すと何処からともなく寄って来る。
利巧だ。
実は、常に尾行されているのかも。

しかし、石の下は生き物の格好の隠れ場所なので、思わぬ生き物と遭遇することがある。

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これは、ヒラムシだ。
名前は分からないが、ニセツノヒラムシ科の一種であろう。
10cm近い大型だ。
体を波打つようにヒラヒラさせて、移動はこれで行う。
かなり高速だ。
ロングドレスのように、じつに、エレガントというか美しいヒラムシである。

ヒラムシは、扁形動物渦虫鋼多岐腸目に属する生き物である。
ご覧のとおり、餃子の皮を伸ばしたような薄っぺらな生き物だ。
いかにも扁形動物。
なんと口はお腹の真ん中にあって、ここから枝のように幾つも腸が体内に伸びているので”多岐腸”目。

ウミウシによく似る種類もいるが、分類上はまったく遠い生き物で、サナダムシにはるかに近いのだ。
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by 1colorbeach | 2010-12-09 23:24 | その他の葉山の海の生き物 (46)

サンハチウロコムシ 葉山 権太郎岩 Lepidonotus helotypus

石を引っくり返すと様々な生き物が現れる。
お宝発見と見るか、気持ち悪いと見るか…。
このサンハチウロコムシも石の下の常連さんである。

この生き物、ダンゴムシのような甲殻類のような感じだ。
しかし、なんと魚釣りの餌となるゴカイの仲間なのである。
全然似てないじゃん。
環形動物門 多毛綱 サシバゴカイ目 ウロコムシ科。

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この黒いのがウロコと呼ばれる部分である。
これを蛇腹のようにガチャガチャさせながら移動する。
実際は音はしない。
なかなかカッコイイと思うし、ポケモンにしても良い。
速度はそんなに早くない。
夜空に星をちりばめたように、白い点が綺麗だ。

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逃げようとしているところを止めようと引っくり返すことがある。
裏側は、外縁に短い毛というか足のようなものが付いていて、なんとかゴカイの仲間だと納得できる。
哀れなので、写真を撮るのは止めた。
重なっている鱗って車輪みたいになっていたんだな。

このウロコ、12対で24枚ある。
サン×ハチ=ニジユウシ?

オレジバージョン。
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by 1colorbeach | 2010-12-01 22:28 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ボウズコウイカ  Sepia erostrata  葉山・権太郎岩 201005

葉山の権太郎岩には、時期によっては必ずこのイカが集まるポイントがある。
交接の場所なのだろうか、そこは岩に囲まれた水深10m程度の暗がりだ。
不良の溜まり場のようなところだ。
たむろしては、透明な鰭を流れるように動かしホーバリングをしている。

胴に腹巻のような、鉢巻のような帯がある。
これが特徴だ。

この子達は、100mm程度の小型の可愛いイカだ。
しかし、何気にライトを向けるとこの子は睨みを効かせる。
さすが不良、目つきが悪い。
なんてことはない。

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このイカ、泳いで通る背景によって刻々と色を変えていく。
また、ちょっかいを出すと怒って体の形や色を変える。
そんなことをしてはいけない。

まるで忍者、変身と隠れ身の術だ。
追いかけていたら、ちょっと怒らせてしまった。
だからぁ~、生き物は追っちゃいけない。

でも、なんの真似をしているのだろうか。
かかってらっしゃ~い、の戦闘のポーズ?
それともガキデカ?
そういえば、よく、こまわり君はパンツを下ろして「あふりか像が好き! 」をやっていた。

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食べても甘みがあってネットリとして美味いと思う。
いつか食ってやる。

死刑!!!!
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by 1colorbeach | 2010-08-31 22:19 | その他の葉山の海の生き物 (46)

ホヤの仲間 ( ワライボヤ パンダボヤ ) 葉山

なんじゃこりゃ、と驚かれる方もいるだろう。
そう、これは、なんと「ホヤ」の仲間です。
なんじゃほや、と驚いてください。

私的な話で恐縮だが、って私的な話しかしていないが、僕はホヤが大好物だ。
クサヤの次くらいに好きだ。

誰が名づけたか海のパイナップル。
何であれがパイナップルか。
パイナップルが聞いたら腰抜かす。
で、あのホヤと同じ仲間なのだ。

しかし、どうして、あんな美味しいホヤを嫌いな人が多いのか。
飲み屋生活30年の経験値では、好き嫌いの割合はだいたい3:7くらいの気がする。
酒飲みでさえでもだ。
一般の堅気の方を入れれば、もっと好きな人比率は落ちるだろう。
「ホヤズキ」は希少種なのだ。

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ホヤというのは、脊索動物門に属し、分類上はヒトデなんかよりも全然人間に近い生き物だ。
単なる駄洒落で、比較があまり適切ではなかった。
分類上はゴキブリなんかよりも全然人間に近い生き物だ。
あまり変らんか。
ホヤは、海水ごと餌を取り入れる入水孔と出口である出水孔を持っており、体は被嚢(ひのう)と呼ばれる組織で覆われている。

しかし、どうしたら、こんなデザインを思いつくのだろうか。
もっとも偉大なデザイナーは神様だとつくづく思う。

写真のホヤの仲間は、ダイバーには、ワライボヤ、またはパンダボヤなどと呼ばれている。
こやつら、葉山の浅場から深場のあちこちで、ダイバーを見て嘲り笑っておるのだ。

これ以外にもホヤの仲間にはウルトラマンに似たのやら中国商人に似たのやら、それこそ人面瘡のごとく種類が沢山いる。

嫌な世の中、海の中で彼らに出会うとなぜかホッとする。
が、海から上がってきたら、ひざ小僧にこのホヤが…。
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by 1colorbeach | 2010-08-22 14:56 | その他の葉山の海の生き物 (46)

マダコ Octopus vulgaris (Cuvier, 1797)  葉山 権太郎岩

葉山にはマダコが多く生息している。
餌である甲殻類や貝類が豊富だからだろうか。
休日には、岸壁からこれを釣りに、たくさんのタコオヤジも集まって来る。
釣られたタコは、今夜のタコオヤジたちの共食いの酒の肴となる。
葉山や佐島のタコは、味が濃くて美味しいと言われている。

タコオヤジは、昔からの常連も多く、マナーもそこそこダイバーの次くらいに良く、冬はドライのジッパーを閉めてくれるので、ダイバーとは共存関係を保っている。

しかし、最近釣りを始めたような若い連中の中にはマナーの悪い人が多いようだ。
岸壁で、後ろを見ないでリールを飛ばすは、路上駐車はするは、ゴミやタバコの吸殻を捨てるは、で嘆かわしい。033.gif

僕が潜る葉山の磯で品の良い順に並べると
日光浴するカップル→磯遊びの家族→シュノーケラー→→ダイバー→→→タコオヤジ→→フナムシ→岸壁の若い釣り人
となる。

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マダコは、岩礁の割れ目や岩と砂の間の隙間などに棲んでいる。
どういうわけだか、頭に貝を被って隠れていたり、巣の周りに貝殻などを積んでありますので、わりと簡単にいる場所は見つけることができる。
夜行性だが、昼でも散歩をしていたりジッとしていたりするのをよく見かける。

これは、岩になったつもりなのだろうか。
弾力ある変幻自在な体を伸縮させ、突起を岩や海草に見立て、皮膚の色素細胞を駆使して色を変える。
擬態上手な彼らは色々なカッコをしてくれてダイバーを楽しませてくれる。
まさに、ミミック。

The Beatles のAbbey Road の中にOctopus's Garden という曲がある。
ボーカルも担当しているRingo Starrの作品で、海の底で平和に暮らしているタコと遊ぶほのぼのとした歌だ。
ダイビング中にタコを見た後は、この曲がずっと繰り返し頭の中でリピートしている。





Abbey Road (Dig)

Beatles / EMI


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by 1colorbeach | 2010-08-15 11:09 | その他の葉山の海の生き物 (46)