ユキミノガイ 葉山 Limaria basilanica (Adams & Reeve,1850)
2017年 05月 16日
ユキミノガイ。
房総半島以南に分布する二枚貝の仲間である。
ゴロタの下に生息する。
オレンジ色のオバQの口の外套膜。
蓑というかビョンビョンの触手。
奇妙な貝だ。
この口をパカパカさせて泳ぐのだ。
これ、面白い。
しかし、この触手に触れてはいけない。
ベチャベチャと手にくっついて切れる。
始末に負えない。
防衛本能だな。
どこかの防衛大臣に見習わせたい。
「食わず女房」という民話をご存知だろうか。
僕が子供の頃、絵本で見て、夜トイレに行けなくなった怖い話である。
こんなもん、子供向けにわざわざ絵本にするなよと、言いたい。
『ケチな男が、ご飯を食べないという女を嫁にもらって喜んでいた。
しかし、どういう訳か米がドンドン減る。
ある日、男が出かける振りをして、女房の様子を隠れて覗いてみた。
そしたら、女房は大飯を炊き、髪の毛を掻き分け、頭にポッカリ開いた口で釜から飯を食らっていた。』
而して、正体は…………続く。
という話を思い出したくないのに思い出したのである。
これ、似てない?
ちゃんと白い貝がある。
貝が雪で、触手が蓑。
雪蓑貝だ。
正体は、物語の化け物の正体である「山姥」ではなかった。