コクチフサカサゴ 葉山権太郎岩 Scorpaena miostoma Günther,1880.
2011年 04月 02日
海底の岩やカイメンなどの上や側にジッとしている魚である。
ジッとしていて餌の来るのを待っているのだろうか。
ちょっと岩に手を乗せようとしたら、この魚がいてギョッとしたことが何度もある。
泳いでいるのはいたずらしない限り見たことがない。
この手のカサゴは総じてオニカサゴなどと呼ばれる。
赤くて棘と皮弁(皮膚の部分が暖簾みたいにビラビラしたもの)で賑やかだからか。
鰭に毒があるという説があり、刺されるとかなり痛いらしい。
大きさは大体20cmくらい。
これとは別にフサカサゴというのがいるらしいが、認識して見たことはない。
口の大きさで判別しているらしいのだ。
口の大きさで種が違うとなると、人間だって口のでかいのやら鼻のでかいのやらいるではないか、と突っ込みたくなる。
まあ、他にもあるのかもしれないけど。
横から見ると、コクチフサカサゴは、口の後の端が目の後の端よりも口の先に近いところにあるらしい。
で、小口。
前の方から見たところ。
頭から口に被っている皮弁などの色が、赤くない。
ラッセル・クロウが「グラディエーター」で戦いのときに被っていた防護面を思い出す。
なかなか勇ましい。
でも、目がクリンとして愛らしいともいえる。
これは、白っぽいカイメンに寄り添っているところ。
色も、全体として白っぽい。
特に背びれの色合いが見事だ。
この魚、刺身に煮付けになかなか美味しいらしい。
しかし、カサゴほどまとまって漁獲があるわけではない。
佐島の漁港で、他の雑魚と一緒にトロ箱に入っているのは見たことがあるが、ちゃんと一箱で売られていたという記憶はない。
だから小口取引…なんちゃって。
お後がよろしいようで。